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STAP論文は「捏造」か「善意の加工」か…理研と小保方氏に大きな隔たり

ニュースカテゴリ:社会の科学技術

STAP論文は「捏造」か「善意の加工」か…理研と小保方氏に大きな隔たり

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 理化学研究所の調査委員会が1日の最終報告で不正と認定した新型万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文。小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダー(30)が画像の捏造(ねつぞう)や改竄(かいざん)を行ったと断じたが、小保方氏は近く不服申し立てをして争う構えだ。「世紀の大発見」と脚光を浴びた論文は、なぜ捏造と判断されたのか。双方の主張と問題の背景を探った。

 理研の最終報告は調査対象の6項目のうち、2つについて小保方氏による不正を認定した。これに対し小保方氏は「悪意のない間違い」だとして不正に当たらないと主張。悪意の有無と解釈が争点になりそうだ。

 理研の規定では、悪意のない間違いは研究不正に含まないとしている。小保方氏の代理人を務める三木秀夫弁護士は不服申し立ての趣旨について、「悪意がないので捏造や改竄の定義に当てはまらない。動機も存在し得ない」と説明する。

 調査委が捏造と判断したのは、STAP細胞がさまざまな細胞に分化する万能性を持つことを示す重要な画像が、小保方氏の博士論文に関連する別の実験画像から流用されていた点だ。

 調査委は、実験条件が異なる画像を「取り違えた」とする小保方氏の説明は納得できないと指摘。「データの信頼性を根本から壊す危険性を認識しながらなされた」と悪意を認定し、捏造と断じた。

 これに対し小保方氏は「単純ミスで不正の目的も悪意もなかった」と反論。真正な画像が存在しており、捏造の必要はないと主張している。

 一方、STAP細胞を作製した証拠となるDNAの解析画像を切り張りした点について、調査委は「当時の小保方氏には禁止行為との認識が十分になかった」としながらも、「データの誤った解釈へ誘導する危険性を認識しながらなされた」と悪意を認定し、改竄と判断した。

 これに対し小保方氏は「見やすい画像を示したかっただけ」と説明。実験結果を効果的に見せるための加工で、不正ではないと主張するとみられる。

 調査委は、科学的なデータの信頼性が損なわれることへの認識を「悪意」としているのに対し、小保方氏は単純ミスや、いわば“善意の加工”なので悪意はないとの立場だ。

 調査委は「到底容認できない行為を重ねており、研究者倫理や科学に対する誠実さ、謙虚さの欠如」と指弾。小保方氏は「STAP細胞の発見自体が捏造と誤解されかねず、到底容認できない」としている。

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