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スウェーデン、脱原発期限なし エネ担当相、電気代上昇を懸念
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会見に応じるスウェーデンのエネルギー担当相、イブラヒム・バイラン氏=4日、ストックホルム市 スウェーデンのエネルギー担当相を務めるイブラヒム・バイラン氏は4日、フジサンケイビジネスアイなど日本記者クラブ取材団との会見に応じ、同国の連立政権が掲げる脱原発政策の進め方について「(原発を)短期間で廃止すれば電気料金は上がるとみられ(時期の)区切りをつけて廃止することはしない」と述べ、国民生活への影響に配慮して脱原発を性急に実現する考えはないことを示した。
スウェーデンは10基の原発を持つ欧州の原発大国。2014年秋に成立した第一党の社民党と環境党の連立政権は、既存原発の更新を認めていた従来の政策を転換。脱原発にかじを切り、新たな建設計画も凍結させた。
原発の位置づけを含め、将来のエネルギー政策を話し合う与野党の協議会について、社民党出身のバイラン氏は「今月末に設置する」と説明。脱原発に反対する一部野党との意見の隔たりを認めながらも、超党派で合意を探る姿勢を強調した。
ただ、エネルギーミックス(電源構成比)で原発が約40%を占める実情を踏まえ、22年までの原発廃止を掲げるドイツのように性急な進め方は検討しない考えを強調。「(自由化市場の下で)事業者の判断に任せて廃止していく」とする一方、「新たな原発を建設しようとする事業者は現れないのではないか」とも語り、国が原発を支える政策をとらないことで、脱原発が緩やかに進んでいくとの見通しを示した。(ストックホルム 塩原永久)