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女性用ウイッグ、選ぶポイントは? アクセ感覚でボリューム不足解消
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「小さめタイプの部分用ウイッグはシニア世代はもちろん、30、40代の女性にも人気があります」と話す「アデランス銀座」の福井美和子さん=東京・銀座 「分け目の白髪が気になる」「もう少し、髪にボリュームが欲しい」…。シニア世代の女性に多い髪の悩み。最近は、こうした悩みに応えようと、さまざまなウイッグ(かつら)が登場している。ただ、これまで利用したことがない人にはいきなりお店に行くのはハードルが高いもの。種類や選ぶポイントなどを紹介する。(平沢裕子)
女性用ウイッグは主に、自分の髪の毛にプラスして使う「部分用ウイッグ」▽頭全体を覆う「フルウイッグ」▽アップスタイルのボリュームを出すときに使う「付け毛」-などがある。部分用とフルには、既製品の「レディーメード」と毛の色やスタイルを細かく注文できる「オーダーメード」があり、それぞれで価格が異なる。
ウイッグメーカー大手のアデランス(東京都新宿区)は、全国に181店舗ある「フォンテーヌ」の店で女性用のレディーメードウイッグを扱っている。広報IR室の新田香子さんは「ウイッグは、かつては付けていることを知られたくない『お悩みアイテム』でした。しかし、団塊世代がシニアとなり、利用する女性も増えたことで、最近は帽子や洋服と同じ『おしゃれアイテム』になっています」と話す。
同社が、シニア女性を対象にしたネットアンケートで髪についての悩みを尋ねたところ、(1)分け目の白髪(2)ボリューム不足(3)つむじ周りの薄さ-の順に多かった。これらの悩みに対応するのに便利なのが部分用ウイッグ。分け目の白髪やボリューム不足など気になる部分に髪の毛を「付け足す」もので、ウイッグに付属したヘアピンで自分の髪の毛に留めて固定する。いわばヘアアクセサリーを着けるのと同じ感覚だ。
「いかにも『ウイッグを付けた』というものではなく、ちょっと髪形を変えたという感じで、他人が見たら付けているのが分からず、自然に見えるのがポイント。少しボリュームが増えることで5歳は若く見え、鏡を見て、『5年前の自分がいる』とおっしゃったお客さまもいます」(「アデランス銀座」の福井美和子さん)
気になる値段は同社の場合、レディーメードの部分用ウイッグで3万~30万円台と幅があるが、7万~15万円台が売れ筋という。フルウイッグは5万~20万円台。
いずれも高価だが、例えば、部分用ウイッグを付けて白髪の生え際をカバーすることで美容院で髪の毛を染める回数が減らせるメリットもある。ボリュームアップのためにパーマをかけている場合も同様だ。毛染めやパーマの回数が減れば髪の健康にもつながる。
フルウイッグは自分の髪ではセットが難しい髪形が楽しめるのが魅力。美容院でセットする手間がいらないことから、同窓会や結婚式などイベント時に利用する人が多いという。
値段の張るものだけに、自分に合っているかどうかをしっかり見極め、後悔しないものを選びたい。1人で選ぶ自信がない人は、娘や同年代の友人と一緒に店を訪れ、試してみるといい。
新田さんは「百聞は一見にしかずで、まずは試着してどんなものかを知ってほしい。髪形が決まることで生活が前向きになったという声もよく聞きます。洋服でおしゃれを楽しむのと同じように、ウイッグでおしゃれを楽しんでもらいたい」と話している。