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冬でもダニ、カビ増殖…アレルギー対策に「秋掃除」 メーカーも競争激化

ニュースカテゴリ:暮らしの健康

冬でもダニ、カビ増殖…アレルギー対策に「秋掃除」 メーカーも競争激化

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細かいゴミを吸い取る機能を打ち出した製品が並ぶ掃除機の売り場=東京都千代田区のビックカメラ有楽町店  ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー対策に、原因となるダニやカビを増やさない「秋掃除」の効果が注目されている。秋は、夏に繁殖したダニの死骸がたまってアレルゲンとなる。しかも、エアコンや加湿器を使う冬の室内は高温多湿を好むダニやカビにとって増殖しやすい環境だ。専門家は、秋のうちに掃除をして生息しにくい環境を整えるよう勧める。(寺田理恵)

 冬も高温多湿

 ダニやカビが急激に増えるのは梅雨時から夏。その結果、室内にたまったダニの死骸が秋にほこりと一緒に空中に飛散して、ぜんそく発作などの原因となる。

 カビの胞子も残っているほか生息中のダニもおり、餌となる人間のあかや抜け落ちた髪の毛などがたまっていれば再び増殖する。現代の住宅は高断熱・高気密で冬も暖かく、秋に掃除をしないと冬場の結露で湿気が高まりダニやカビの格好のすみかとなってしまう。

 「気候のいい秋は換気するのに絶好の季節。エアコンの掃除もでき、カーペットを洗って干してもよく乾く。ダニはどこの家にも必ずいる」

 こう話すのは、ダニやカビ研究で知られるエフシージー総合研究所(東京都江東区)の川上裕司・環境科学研究室長だ。川上さんが住宅を調査すると、床に物がたくさん置かれて掃除しづらいうえ、結露の起きやすい窓側にベッドが置かれているケースが多い。湿気を含んだマットレスを放っておくとダニやカビに快適な場所を与えてしまう。「秋のうちに大型家具を動かし、家具の下の点検を。寝具やカーペットは冬物に入れ替える際に掃除機で吸い取って」と川上さん。

 掃除機メーカーもダニやカビの胞子などを取り除く対策に力を入れる。

 掃除機が続々

 秋掃除によるアレルゲン除去の重要性を打ち出したのは独清掃機器大手、ケルヒャーの日本法人(宮城県大和町)。同社が今年、日本で発売した「水フィルター掃除機」は紙パック式やサイクロン式と違い、水をためた本体内のコンテナにゴミを吸い取る仕組み。ダニやカビを水に閉じ込め、捨てるときもゴミが舞うことがないのが特徴という。

 同社は「秋は夏に繁殖したダニの糞(ふん)や死骸が蓄積されて増加し、ダニアレルゲンの数がピークを迎える。排気もきれいな掃除機での秋掃除をお勧めします」としている。

 サイクロン式で知られるダイソン(東京都千代田区)は今年発売した掃除機「DC63」について、ダニなど細かいゴミを取り除く効果を強調。カーペットに入り込んだゴミを取り除くブラシに加え、隙間掃除用や布団の吸い取り用のツールも付いたタイプもある。

 掃除機に取り付けるダニ対策用ブラシも売られている。東芝ライフスタイル(東京都青梅市)の「ダニトルピー」は掃除機に接続して布団のダニを吸い取るブラシ。同社の掃除機のほか、他社の掃除機の中にも接続できる機種がある。

 ■室内に浮遊するカビ、冬も増殖

 データでも、カビが夏に限らず冬も増殖することが分かる。エフシージー総合研究所が平成23年1~12月、埼玉県の戸建て住宅で室内に浮遊するカビの数を調べたところ、冬場も増殖していた。

 調査によると、1立方メートル当たりのカビの数は7月から8月にかけて急激に増殖し、最もカビの少なかった春頃の20倍以上となった。

 8月をピークに減少、11月にはピーク時の3分の1程度となるものの、その後は再び増加に転じた。こうした傾向は、たいていの住宅で同様にみられるという。

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