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「介護ロボット」腰痛、人手不足の解消なるか… 開発と利用の協力必須

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「介護ロボット」腰痛、人手不足の解消なるか… 開発と利用の協力必須

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 介護現場の腰痛や人手不足の解消策として、介護ロボットへの関心が高まっている。政府がまとめた「日本再興戦略」にも医療・介護サービス現場でのロボット技術の活用が盛り込まれた。実用化を果たした介護ロボットがある一方で、開発現場と介護現場には依然、隔たりもある。最前線をリポートする。(佐藤好美)

 訪問入浴サービスの「アサヒサンクリーン」(静岡市)は3カ月前、全国約230の事業所に装着型介護ロボット「マッスルスーツ」を導入した。背中に背負った人工筋肉が抱え上げの動作を補助し、腰にかかる負担を3分の1に減らす。

 同社の訪問入浴は1チーム3人態勢で、1日に6、7人を介助する。この日、東京都内の高齢者宅では、看護師が寝たきりの高齢男性(89)のつめを切り、ひげを当たった。その後、別のスタッフがマッスルスーツを背負って男性の上半身を抱え、2人がかりでベッドから浴槽に移した。

 マッスルスーツを開発したのは、東京理科大学の小林研究室。4年前、機器を開発中だった小林宏教授に、アサヒサンクリーン側が「介護現場で使えないか」と、相談を持ちかけた。

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