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手荒れは「病気」…重症化することも “正しい洗い方”で予防を

ニュースカテゴリ:暮らしの健康

手荒れは「病気」…重症化することも “正しい洗い方”で予防を

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手荒れを防ぐには、手洗いの方法も重要だ  冬が近づき、インフルエンザなどの予防に、手洗いの重要性が増してくる季節だ。だが手を洗いすぎると皮膚が荒れてくる可能性もある。単なる手荒れと侮るなかれ。手荒れは正式には「進行性指掌角皮(ししょうかくひ)症」と呼ばれる病気で、重症化すると、かゆみや痛みで寝られなくなることもあるから要注意だ。(兼松康)

 初期に治療を

 「手荒れを放っておいたら、どんどんひどくなってしまって…」

 寒さが増し、手荒れで皮膚科を受診する患者が出てくる時期だ。

 横浜市神奈川区にある野村皮膚科医院の野村有子院長は、「冬は空気が乾燥し、手荒れがひどくなりやすい時期」と説明する。

 寒くて手指の血流が悪くなるほか、乾燥により皮膚の水分が奪われやすいことがその理由だ。水をよく使う仕事や布、紙をよく触る仕事に従事する人は、さらに水分が奪われやすい。

 一般に皮膚の水分量は、皮脂や天然保湿因子、角質細胞間脂質の3つにより、一定に保たれている。このバランスが崩れ、指先に軽い角化や乾燥が見られると手荒れの始まりだ。指から手のひらに拡大し、さらに進行すると赤みやかゆみを伴い、小さな水ぶくれ、ひび割れが出る。

 「表皮は再生するのに4週間かかる。一度手荒れにかかったら、初期のうちに治した方がいい」と野村院長。傷の表面が治ったように見えても、内部は治っていないこともある。手がかゆくなるほか、血や黄色い浸出液が出るようになると重症化のサイン。傷から黴菌(ばいきん)が入れば「かゆくて夜中に目が覚める、パンパンに腫れ、痛くて指を曲げられない」といった症状まで表れる。

 まれではあるが、血液を通じてアレルギーが全身に散る自家感作性皮膚炎や、腫れて熱を持つ蜂窩織(ほうかしき)炎を引き起こすこともある。

 ぬるま湯で

 こうした症状に陥らないために大事なのは手の洗い方だ。高温のお湯は皮脂を取る力が強いので、ぬるま湯がお勧め。ぬれた手をきちんと拭くことも大切だ。「ぬれたままだと皮膚の水分も一緒に蒸発して荒れやすくなる」ためで、外出先でもハンカチよりハンドタオルで拭くと良い。

 手洗い時に使うせっけんにもさまざまなタイプがある。野村院長は「殺菌作用のあるせっけんは、ウイルス感染予防に、外出から帰った際など必要に応じて使えばいい。肌に優しい無添加のせっけんでも汚れは十分落ちる。水洗いだけで落ちるというデータもある」と説明する。

 着色料や香料など一切加えない完全無添加せっけんを製造・販売するヱスケー石鹸(東京・東十条)の倉橋公二社長は「添加物を入れると、せっけんの性能が上がる面もあるが、肌への優しさに対するニーズにできる限り応えたい」と無添加を売りにしてきた。小学校などからの引き合いも多いという。

 野村院長は「子供たちには、手洗いの重要性と同時に、無添加のせっけんでも十分に汚れが落ちることや、水分をきちんと拭くことの重要性を教える必要がある」と話している。

 ■「つぶやき」も増える

 「手荒れがやばい。もう手洗いしたくない」「手が荒れすぎてペンが持てない」…。ツイッターで手荒れに関するつぶやき件数が、今月下旬に入って一気に増え始めた。

 口コミメディアの調査分析などを行うE.B.C.ジャパンが平成24年9月から26年8月までの2年にかけて行った調査によると、ツイッターで「手荒れ」に関するつぶやき件数は、過去2年とも、9月から徐々に増え始め、12月にピークを迎えた。24年には9月の約4倍、25年には同3倍に達した。

 寒さが増すとともに増える手荒れの悩み。予防のために手洗いの正しい知識が重要といえそうだ。

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