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最多得票・五輪 最短で転落 猪瀬知事が辞表「疑惑払拭できず」

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最多得票・五輪 最短で転落 猪瀬知事が辞表「疑惑払拭できず」

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記者会見で辞職を表明し、退場前に一礼する東京都の猪瀬直樹知事。しかし、知事を辞めても、5000万円問題について説明責任を果たす義務は残る=2013年12月19日午前、東京都新宿区西新宿の都庁(松本健吾撮影)  東京都の猪瀬直樹知事(67)は12月19日、都庁で記者会見し、医療法人「徳洲会(とくしゅうかい)」グループから現金5000万円を受け取った問題の責任を取り、辞職を正式表明した。「これ以上都政を停滞させるわけにはいかない」として深々と頭を下げ、会見に先立ち都議会議長に辞表を提出した。昨年12月の初当選からわずか1年での辞職で、在職期間は都政史上最短。知事選は1月16日告示-2月2日投開票か、1月23日告示-2月9日投開票の日程となる見通しで、各党は後任候補選びなどを本格化させる。

 「個人的借金」変えず

 会見で猪瀬氏は「五輪の準備を滞らせるわけにもいかない。局面打開には職を辞するしか道はない」と強調。しかし、5000万円に関しては「個人的にお借りしたものだ」と従来の弁明を変えず、「自分なりに説明責任を果たすべく努力したつもりだが、残念ながら疑念を払拭できなかった」とした。進退については、(12月)17日に石原慎太郎前知事(81)、18日には知事選の選対責任者だった日本サッカー協会(JFA)最高顧問の川淵三郎氏(77)と会って相談し決断したという。

 都知事選で得た433万票という史上最多得票数に触れ「その負託に応えられなかった。大変反省している」と述べた。「これからは一人の作家として都民として恩返ししていきたい」と語り、新しい知事について「スポーツに明るく、東京五輪を迎えるにふさわしい方がなってくれたら素晴らしい」と述べた。

 猪瀬氏のこれまでの説明によると、知事選出馬表明前日の昨年11月20日に徳田毅(たけし)衆院議員(42)=鹿児島2区=から5000万円を受け取り、東京地検特捜部が公選法違反容疑で徳洲会グループを強制捜査した直後の今年9月25日に返済した。

 しかし、猪瀬氏の選挙運動費用収支報告書には受け取った5000万円の記載はなく、11月22日の問題発覚後は「個人の借り入れ」と繰り返し、借用証も公開した。

 贈収賄罪も視野

 特捜部は今後、市民団体から提出された告発状を受理し、捜査に着手する見通しだ。選挙運動に関する資金を受領しながら選挙運動費用収支報告書に記載しなかった公選法違反(虚偽記載)罪や、寄付を受けた明細書を出納責任者に提出しなかった公選法違反(明細書不提出)罪などに該当するかどうか、捜査を進める。

 さらに、5000万円は便宜を図った見返りに受領したと判断できれば、贈収賄罪も視野に入る。この場合は、猪瀬氏が売却を強く求めた東京電力病院(東京都新宿区)について徳田虎雄・元衆院議員(75)が取得の意図を伝達するなど、贈収賄の構成要件である「請託」があったかどうかなどが焦点となる。

 一方、安倍晋三首相(59)は19日、自民党の石破(いしば)茂幹事長(56)と官邸で会い、知事選の候補者について「とにかく勝てる候補で、行政がきちんとできる人を探さなければならない」と指示した。自民党では下村博文(はくぶん)文部科学相(59)や小池百合子元防衛相(61)、丸川珠代参院議員(42)らを推す声があるほか、2010年に自民党を除名された舛添(ますぞえ)要一元厚生労働相(66)の名前も挙がっている。

 民主党は与党と相乗りはせず、野党間で候補者調整を進める方針。日本(にっぽん)維新を離党し、議員辞職した東国原(ひがしこくばる)英夫前衆院議員(56)は国会内で記者団に「現時点では計画も予定もない」と述べた。(SANKEI EXPRESS

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