SankeiBiz for mobile

Xmas夢かなえ少女旅立つ 1万人が聖歌 ネット通じ集まる

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの国際

Xmas夢かなえ少女旅立つ 1万人が聖歌 ネット通じ集まる

更新

 米国でクリスマスの12月25日未明に白血病のため息を引き取った8歳の少女のことが大きく報じられ、人々を悲しませている。余命いくばくもないと診断された少女の最後の願いをかなえようと、ネットを通じて約1万人が自宅前に集まり、クリスマスキャロル(聖歌)を合唱。大ファンだった人気歌手のテイラー・スウィフトさん(24)ともテレビ電話で話すことができた。奇跡は起きなかったが、家族は「世界中の人々から受けた愛、優しさ、祈り、支援のすべてを永遠に感謝します」と、ネットを通じて世界にメッセージを送った。

 「余命は1週間」

 「心が張り裂けそうです。私たちの小さな天使は天国でキラキラした翼をもらいました。家族や友達に見守られながら午前3時10分、自宅のベッドで息を引き取りました」

 少女の家族が25日、交流サイトのフェイスブックにこう書き込むと、米CNNテレビ(電子版)などのメディアは一斉にその死を伝えた。

 報道によると、亡くなったのはペンシルベニア州ウエスト・リーディングに住むディレイニー・ブラウンさん(8)。“レイニー”の愛称で親しまれ、ガールスカウトに所属し音楽とダンスが大好きな少女だった。今年5月に急性骨髄性白血病と診断され、12月17日には医師から「余命は1週間で、クリスマスを迎えられないかもしれない」と告げられる。せめて20日の8歳の誕生日を自宅で迎えようと退院した。

 憧れの歌手と電話

 家族は、少女のフェイスブックのページに「クリスマスキャロルが聞きたい」「大好きなスウィフトさんに会いたい」といった願いを書き込んだ。

 すると、ある人がフェイスブックに「彼女のためにクリスマスキャロルを。12月21日午後7時…」と投稿。これを約9万4000人が共有し、少女の願いをかなえようという人たちの輪が広がっていった。

 まず誕生日の20日、フェイスブックで少女のことを知ったスウィフトさんと、スマートフォンのテレビ電話でおしゃべりすることができた。そして21日には、ネットの呼びかけに応じて約1万人が少女の自宅前に集まり、聖歌隊を結成。「きよしこの夜」や「赤鼻のトナカイ」などのクリスマスの歌とダンスで少女を励ました。

 声が聞こえる!

 歌声は少女にとどいた。ファイスブックのページには、酸素吸入器を付けてベッドに横たわりながら、両親指を立てて「最高!」のポーズをする少女の写真が投稿され、「みんなの声が聞こえる!!! アイ・ラブ・ユー!」と書き込まれた。

 聖歌隊に参加した女性は、フェイスブックに「この奇跡で少女の命を救ってほしい」と投稿。奇跡は起きず、少女の死が告知されると、数千人の反響があり、哀悼のコメントが次々に寄せられた。

 「平和と幸福に包まれ、主とともにいるレイニーさんのために泣くことはしません」「悲しみは、彼女のいない世界に生きる私たちのものです」

 そして地元テレビ局は「周りの人たち、そして世界中の心を動かした」と、今回の出来事をレイニーさんが起こした“奇跡”として伝えた。(SANKEI EXPRESS

ランキング