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作り手が楽しめば、それが伝わる 舞台「愛の唄を歌おう」脚本 鈴木おさむさんインタビュー

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作り手が楽しめば、それが伝わる 舞台「愛の唄を歌おう」脚本 鈴木おさむさんインタビュー

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「『僕はこう思う』といえば、宮本(亜門)さんは亜門流で解釈して返してくれる。『分かりました』って妥協すればラクですが、密にコミュニケーションを重ねました」と、放送作家、鈴木おさむさん(津川綾子撮影)  「SMAP×SMAP」「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」…膨大な数のテレビのバラエティー番組を抱える、売れっ子放送作家、鈴木おさむ(41)が、オリジナルミュージカルを書き下ろした。「愛の唄を歌おう」(宮本亜門演出)は全編をシンガー・ソングライター、槇原敬之(44)の楽曲でつづる、ハートウオーミングな作品だ。

 放送作家になったのは19歳。当時の仕事の一つが、ラジオ番組「槇原敬之のオールナイトニッポン」だった。

 「槇原さんもデビュー間もなく、僕はノーギャラで。みんなでディズニーランドに行ったりして、青春だったなあ」

 「愛の唄を歌おう」は、その頃のヒット曲「どんなときも。」や「冬がはじまるよ」をはじめ槇原の25曲で登場人物の心情をつづる。

 大人の文化祭を作る

 熱血高校教師の牧田(山口智充)が亡くなって10年後。牧田は、大人になった教え子たちが気がかりで、期限付きで地上に戻る。牧田の弟と偽り教え子たちに「兄の夢だった曲づくりをみんなでしよう」と提案。テーマ曲「君への愛の唄」を作る過程が物語の筋となる。

 「みんな背負っているものが違うから、人によっては『愛なんて』みたいな歌詞になったりする。愛って前向きなことだけじゃないし、これが愛だ、って答えもない。自分の身に置き換えて、自分だったらどんな愛の唄が書けるのか、考えてもらえたら」と話す。

 2002年に結婚したお笑いトリオ「森三中」の大島美幸(33)と、おしどり夫婦で知られる。「結婚して初めて人を愛するってことを教わり、(大島に)とても感謝しています。愛している、って重い言葉ですよ。会社に帰ったら、周りの人に『愛している』って言ったことがあるか、聞いてみてください。みんな意外と言ってないですから」

 30歳から始めた舞台活動は10年以上になる。念頭にあるのは「大人の文化祭を作る」だ。

 「テレビも舞台も、見た人がそこの世界に入りたい、と思うかだと思う。キラキラして、華やかで、楽しそうで。街中で楽しいお祭りを見たら、入りたくなるでしょう? 作り手が楽しめば、それが伝わるのだと思います」(津川綾子、写真も/SANKEI EXPRESS

 ■すずき・おさむ 1972年生まれ、千葉県出身。放送作家。バラエティー番組だけでなく、ドラマや映画の脚本も手がける。大島美幸との日常をつづった「ブスの瞳に恋してる」など著書多数。2012年に作・演出した舞台「美幸」をもとにした小説「美幸」を2014年1月22日に発売。

 【ガイド】

 2014年1月21日まで 東急シアターオーブ(東京) サンライズプロモーション東京(電)0570・00・3337。1月25日~2月2日まで オリックス劇場(大阪)。キョードーインフォメーション(電)06・7732・8888。出演:山口智充、北山宏光(Kis-My-Ft2)ほか。

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