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日米関係の重要性再確認 米ジョージタウン大学リーダーシッププログラム

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日米関係の重要性再確認 米ジョージタウン大学リーダーシッププログラム

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 米ワシントンのジョージタウン大学で年2回、日本の将来のリーダーの育成を目的とした「日米リーダーシッププログラム」(GULP)が開かれている。昨年(2013年)12月に行われた第6回のプログラムでは、尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化や歴史認識問題をめぐり日中、日韓関係がきしむ中、米政権の要職に就いていた教授らが講義を行い、日米関係の重要性を強調。日本を取り巻く国際環境やこれからの進むべき道について考える貴重な場となった。

 リーダー育成へ講義

 今回の講師陣には、ジョージ・W・ブッシュ政権で次席補佐官を務めたカール・ローブ氏や大統領上級顧問だったブラッドリー・ブレイクマン教授とケビン・ドーク教授ら米保守派の論客がずらり。

 3日間の講義は、「米国の共和制と連邦制」「米国の政治機構」から始まった。ブレイクマン教授は、ケネディ大統領が1961年に「60年代中に人間を月に到達させる」との国家目標を掲げ、69年に実現させたこと例に挙げ、「優れたリーダーは時代の先を見て、希望を長期的な計画に落とし込むことができるる」と指摘した。

 講義では、プログラムの直前に飛び込んできた中国が東シナ海の上空に防空識別圏を設定したニュースなどについて活溌な質疑が行われた。

 ブレイクマン教授は「日米が試されている」と指摘し、日米同盟の重要性を強調。ローブ氏は「(中国の)習近平国家主席は政権基盤が確立されておらず、自信がないために対外的に強硬姿勢を取っている」と分析した。

 国家安全保障会議(NSC)の元日本・朝鮮部長のビクター・チャー教授は「緊迫した状況だ。長期化する」と懸念。中国が南シナ海でも防空識別圏を設定する可能性があるとの見方を示した。

 教授らの意見は日本の立場を尊重するものが大勢だったが、航空会社が中国当局に飛行計画書を提出するかどうかの是非では、保守系シンクタンクのヘリテージ財団のローマン・アジア部長が「安全への責任は誰が持つのか」と述べ、提出を容認した米政府を支持した。

 韓国との慰安婦問題もテーマになっが、「日韓首脳は早急に会談すべきだ」(チャー教授)、「慰安婦問題は解決できないが、マネジメントはできる」(ドーク教授)などとし、軍などによる強制性を前提とした発言が目立ち、日米間の認識の違いが浮き彫りになった。

 緊迫の舞台裏披露

 講義の合間にヘリテージ財団を訪れ、尖閣問題をテーマにテーブルディスカッションを行なったほか、ノーマン・ミネタ元米運輸長官との夕食会など盛りだくさんの日程だった。

 ミネタ氏は2001年の米中枢同時テロの発生時、運輸長官として国内を飛行中の民間機全4638機を2時間20分で強制着陸させるなどの緊迫の舞台裏をユーモアを交えながら披露。危機に際してのリーダーシップについて語ってくれた。

 現在進行形の問題がテーマになった今回のプログラムは、日本の安全保障における米国との同盟の重要性を改めて確認する機会となった。(村山邦彦/SANKEI EXPRESS

 ■ジョージタウン大学日米リーダーシッププログラム(GULP) 毎年2回開催。8日間のプログラムのうち前半はワシントンでの講義や研修、後半はミシガン州グランドラピッズで「企業と地域貢献」についての研修を行う。主催・ジョージタウン大学とジャパンタイムズ、協賛・日本アムウェイ、後援・外務省、駐日米国大使館。次回は4月20~27日開催。応募締め切りは2月12日。詳細はwww.gulpjapan.com

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