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【エコノナビ】小保方さんに見る教育改革のヒント
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理化学研究所が作製した新型の万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の塊(理化学研究所提供) 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の小保方(おぼかた)晴子さんが、簡単な刺激でさまざまな組織に変化できる「STAP(スタップ)細胞」を作った。「リケジョ(理系女子)」の快挙として話題になっているが、当初は権威ある専門家に「間違い」と指摘され「くやしくて、泣き明かした夜は数知れない」と記者会見で語っていた。
本人の粘り強い性格もさることながら、今の日本の教育環境でも「豊かな発想力」が育まれたことに期待が持てる成果だった。
とはいえ、日本の教育の現状に危機感を抱き、改革が必要だと多くの人が考えているのも現実である。安倍晋三首相も教育再生を経済再生と並ぶ最重要課題に掲げている。有識者でつくる「教育再生実行会議」が2013年1月に組織され、子供の学力向上、世界で活躍できるグローバル人材の養成をめざして教育改革に動き出している。これまで、いじめ問題、教育委員会のあり方など4回の提言を行った。
だが、どんな境遇の子供も低コストで等しく高等教育を受けられ、落ちこぼれをなくすにはどうすればよいか、という根本的な部分に切り込めないまま対症療法的な提言に終始している。
グーグルとビル・ゲイツ財団の支援を受けてインターネットを通じて数千におよぶ学習ビデオを無料提供している米国のカーンアカデミーというNPO(非営利組織)がある。子供らはビデオを見て自主的に学習を進めて、段階を経て理解度を深めていけるように設計されている。そして学校では教師が画一的に教えるのではなく、マンツーマンで生徒の質問に答える役割に徹し、生徒同士も互いに教え合うことを提唱している。この新たな教育システムはすでに世界で月間600万人以上が常時使っているという。日本語版も出ていて、今後の日本の教育改革の参考になるのではないか。
日進月歩で変化が激しい時代。大事なのは何を教えるかではなく、子供らが独力で学んでいく方法を身に付けることだ。それができてこそ、小保方さんに続く創造性あふれる日本の若者の輩出につながるはずだ。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS (動画))