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生命居住可能 4惑星を発見 NASA、ケプラー望遠鏡で観測
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ついに地球以外にも生命体が存在する惑星が見つかるかもしれない。米航空宇宙局(NASA)は2月26日、太陽系外で恒星の周囲を回る715個の新しい惑星を発見し、うち4個は恒星と適度な距離を保った「生命居住可能領域(ハビタブル・ゾーン)」に存在することを確認したと発表した。衛星軌道にある「ケプラー宇宙望遠鏡」で観測したデータを分析し判明したもの。4個はいずれも地球の2.5倍の大きさがあり、地球によく似た環境を持つ可能性があるという。
「これまで人類が知っている惑星の数が今回、ほぼ倍になった。太陽系外で惑星の大鉱脈を見つけた」
カリフォルニア州にあるNASAのエイムズ研究センターの惑星科学者、ジャック・J・リッサウアー氏は興奮気味にこう語った。
新発見をもたらしたケプラーは、地球によく似た惑星の発見を目的に2009年3月に打ち上げられた。太陽のような恒星の前を惑星が横切る際に生じるわずかな光の変化を捉える能力を持つ。打ち上げから約2年間で、約15万個の恒星を観測し、数千個の惑星候補を見つけた。
これまでに、そのうち約960個について恒星の周囲を回る惑星であると確認。今回新たに305個の恒星の周囲を回る715個の惑星を確認し、その結果、人類が把握できた惑星の数は計1700個近くになった。
新発見の惑星は、その95%が地球の約4倍の大きさで、太陽系の海王星より小さいサイズだった。観測ではある惑星が太陽の約半分の大きさの恒星の周りを30日で公転していることまで把握できた。
そして、恒星から適度な距離を保ったハビタブル・ゾーンと呼ばれるエリアにある4個の惑星が見つかった。水の存在や地表温度など生命を育む環境を持つ可能性がある。確認された約1700個の惑星のなかで地球に最も近い環境にあるのは間違いなく、科学者らは、分厚いヘリウム水素ガスに覆われているか、深い海に囲まれた水の惑星かもしれないなどと推測。地球外生命体の存在の確認を期待する声も出ている。
米マサチューセッツ工科大学(MIT)の惑星科学者、サラ・シーガー博士は、米メディアに「ものすごく興奮している。私たちの地球もある、天の川銀河は生命に優しい小さな星々に満ちていることが分かった」と指摘。「太陽系のように複数の惑星を持つ天体の成り立ちを探る手掛かりにもなる」と、今回の発見の意義を強調した。
また地球外生命の発見を目指すSETI研究所の科学者、ジェイソン・ロウ氏も「ケプラーのデータは、われわれの太陽系の縮小版のようで興味深い」と語り、さらなるデータの解析に期待を示した。
ケプラーは昨年、姿勢制御系のトラブルが復旧できず、主な観測ミッションを終了した。ただ、今回の発見は09年からの2年分の観測データによってもたらされたもので、それ以降のデータを分析すれば、さらに多くの新惑星が確認され、より地球に似た惑星が見つかる可能性がある。
「ケプラーからはまだまだ贈り物が届くでしょう」。シーガー博士は地球外生命体の存在確認への期待を膨らませている。(SANKEI EXPRESS)