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2014-15年秋冬ミラノ・パリコレクション 注目素材は「ファー&ニット」
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長いテーブルが置かれたエースホテルのロビー。流行に敏感な若者が集う情報発信地にもなっている=2014年3月9日、英国・首都ロンドン(関本美弥子さん撮影) 今秋から来年にかけてのファッショントレンドを占う2014-2015年秋冬のミラノコレクション(2月19~24日)とパリコレクション(2月25日~3月5日)が相次いで開かれました。前回の2014年春夏コレクションではシンプルでクリーンなデザインから装飾的なデザインへと大きな変化が見られましたが、今回の秋冬コレクションはそれらをより深く掘り下げた形で提案されていました。
注目の素材は「ファー」です。ムートンまで含めてあらゆる種類のファーが出てきていました。しかも、ファーをラグジュアリーに着るというより、スポーティーな感覚で着こなすのがトレンドです。マルニに見られるようにジップアップやドローストリング(ウエストや袖口を袋状にしてひもを通した物。縛ることでボリューム感を出す)などスポーツアイテムから取ったデザインとファーを組み合わせるルックが見られました。今シーズンに関していうとフェイクファーではなくて、本物のファーがトレンドのようです。
そして、今シーズン注目のアイテムはニットです。久々にタートルネックがたくさん出ていました。ニットのドレスからニットのコートまでそれこそオールアイテムありました。ニットは私たちにとっても身近なアイテムなので、この秋はニットを楽しんでコーディネートしてみてはいかがでしょうか。
そして、注目のカラーは「バーガンディ」です。バーガンディはブルゴーニュの英語名で、ボルドーワインのような暗い赤色のことです。そしてフォレストグリーンやオリーブなどグリーン系も久々に登場しました。
さらに柄と柄を合わせるコーディネートが健在でした。ジオメトリック柄(幾何学模様のような柄)と、スポーティーなボーダー柄や花柄などを組み合わせるようなコーディネートなど、「幾何柄×全然別の柄」で見た目のインパクトを演出するというトレンドも出てきています。ちょっと冒険したいなとか、いつもと違った着こなしをしてみたいという方はぜひ挑戦してみてください。
最後は今シーズン一番の話題だったルイ・ヴィトンです。バレンシアガのクリエーティブ・ディレクターだったニコラ・ゲスキエールが新たにルイ・ヴィトンのクリエーティブ・ディレクターに就任して初めてのコレクションがお披露目されるとあって非常に注目を浴びていました。バレンシアガを見事に再興し有名にしたゲスキエールが、新生ルイ・ヴィトンを披露したのです。バッグも靴もルイ・ヴィトンのアーカイブを使って新鮮に生まれ変わらせて大絶賛でした。ロゴマークもタグもすべて斬新な感じで、次のシーズンの買いたいものナンバー1がルイ・ヴィトンのバッグと靴と言われるほどの注目度でした。
≪「衣食住」で感じる新潮流≫
コレクションの合間に街を散策してトレンドを発見するのも楽しみの一つです。ヨーロッパでは、「衣食住」すべてが人々のライフスタイルに影響を及ぼしている事象に出合いました。
その一つはホテルです。ロンドンでは、今新しい感覚のホテルが相次いでオープンしています。昨秋、マリオットインターナショナルホテルグループがロンドン中心部のフィッツロヴィアにオープンさせた「ザ・ロンドンエディションホテル」は、大きな話題でした。
ただ泊まるだけでなく、ホテルで時を過ごすというのがトレンドになっているようで、「サタデー・サンデー・ブランチ」という週末限定のブランチが人気を博していました。新しいホテルの気持ちのいい環境の中で、休日のゆったりした時間を過ごすとリラックスした気分に浸れますね。
また、アメリカのシアトルで1999年に創業し、NYやポートランドなどに展開する「エースホテル」も、昨秋ロンドン東部のショーディッチにオープンしました。ショーディッチは、画廊や劇場が多く、世界中のアーティストが集まる情報の発信地です。エースホテルにも流行に敏感な人たちが集い、ロビーに置かれたとても長いテーブルでパソコンを開いて仕事をする人などが見られました。
「住」ときたら次は「食」です。パリで最も素敵な百貨店として名高い「ボンマルシェ」が食品館をリニューアルオープンしていました。厳選された食料品はとても充実していて、陳列の仕方も素敵です。デパ地下好きな方はパリに行った際にはぜひ足を運んでみてください。
パリのど真ん中に位置する欧州最大の近代美術館、ポンピドーセンターでは、「シュールレアリスムとオブジェ」という展覧会が行われていて、シュールレアリスムの運動を約100点の彫刻と40点の写真で振り返っていました。この展覧会は1年前に開催された「ダリ」展に続きとても話題でした。
シンプルでクリーンなものが何年もトレンドとしてファッションを牽引(けんいん)してきましたが、新しい流れとしては、人々は変わったものや面白いもの、驚きがあるものなど違った方向性を求め始めています。(文:松屋・東京生活研究所ファッションディレクター 関本美弥子/撮影:AP、ロイター/SANKEI EXPRESS)