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インドネシア総選挙 最大野党が躍進 第一党の勢い ジョコ氏を前面に

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インドネシア総選挙 最大野党が躍進 第一党の勢い ジョコ氏を前面に

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インドネシア総選挙(一院制、定数560)の構図=2014年4月9日現在  インドネシアで4月9日、7月の大統領選の前哨戦となる総選挙(一院制、定数560)の投開票が行われた。最大野党の闘争民主党(PDIP)が躍進し、第一党となる勢い。一方、2期10年の任期を終えるスシロ・ユドヨノ大統領(64)率いる最大与党の民主党は、汚職問題などが響き、議席を大きく減らす見通しだ。

 闘争民主党(現有94議席)は国民からの人気が高いジャカルタ特別州知事、ジョコ・ウィドド氏(52)を「党の顔」として大統領候補に擁立し、支持を広げた。単独で大統領候補を擁立できる112議席を上回る152議席の獲得を目標に掲げている。民間機関の開票調査では、民主党と連立を組む第二党のゴルカル党(現有106議席)も健闘している。プラボウォ・スビアント元陸軍戦略予備司令官を大統領候補に立てるグリンドラ党(現有26議席)はプラボウォ氏の「強い指導者」像を強調、若者や貧困層に浸透し議席を伸ばしそうだ。

 大勢は9日中にも判明。選挙管理当局による議席確定は約1カ月後になる。

 ジョコ氏は、2012年の州知事選で「庶民派」をアピールして旋風を巻き起こし初当選した。首都の交通インフラ整備や洪水対策を断行した実行力も評価される。有権者は、ジョコ氏が旧来の軍幹部や政党有力者とは一線を画し、汚職一掃や政治改革を期待している。

 オーストラリアの調査会社ロイ・モーガンによると、闘争民主党の支持率は、ジョコ氏が3月14日に大統領候補に指名されると、27%から37%に跳ね上がった。大統領候補としての支持率もジョコ氏は45%で、2位のグリンドラ党のプラボウォ氏(15%)や3位のゴルカル党のアブリザル・バクリ党首(11%)を大きく引き離している。

 市場もジョコ氏の大統領候補指名を好感し、通貨ルピアやインドネシア総合株価指数は軒並み今年最高値を付けた。

 ただ、ジョコ氏には国政経験がなく、外交や安全保障に関する姿勢も明確ではない。利権の絡む規制緩和などの経済構造改革に踏み込めるかも未知数だ。

 ジョコ氏は9日、ジャカルタでの投票後に記者団に「われわれの党が善戦し、第一党になる自信はある」とする一方、「投票結果を詳しく分析していく」とも述べた。今後は他党との連携や、最後まで大統領への返り咲きを狙っていた闘争民主党党首のメガワティ・スカルノプトリ前大統領(67)と副大統領候補人事などを円満に調整できるかも焦点となりそうだ。(シンガポール 吉村英輝/SANKEI EXPRESS

 ≪「クリーンな政治を」 すべての有権者の思い」≫

 「汚職のないクリーンな政治にしてほしい」

 インドネシアで4月9日、投開票された総選挙は、7月の大統領選につながる重要な選択。有権者らは政治腐敗の一掃に向けた思いを、それぞれの一票に込めた。

 首都ジャカルタの投票所。「どの政党も嫌いだ」という会社員、リノ・ルビノさん(53)は闘争民主党に投票した。汚職とは無縁のイメージの闘争民主党の大統領候補、ジャカルタ特別州のジョコ・ウィドド知事個人に対する期待が決め手となったという。

 開票が進んだ9日午後、闘争民主党が優位との民間シンクタンクの出口調査などを受け、ジョコ氏はジャカルタで記者会見し「闘争民主党には、第一党になるための国民の信頼がある」と自信をのぞかせた。

 一方、老舗のゴルカル党の支持者、サドノ・プリヨさん(46)は、候補者が誰であれ「とにかくゴルカル党だ」ときっぱり。ゴルカル党こそが貧困や汚職を撲滅できると期待する。

 2党を追う形のグリンドラ党の支持者、ウランダさん(42)は、グリンドラ党の大統領候補、プラボウォ元陸軍戦略予備軍司令官の強いリーダーシップを評価。「グリンドラ党議員は汚職に巻き込まれないでほしい」と注文を付けた。(共同/SANKEI EXPRESS

 ■インドネシアの総選挙と大統領選 総選挙では有権者(17歳以上の男女)約1億8600万人が国会議員560人(任期5年)を非拘束名簿方式の比例代表制で選出する。今回は12政党の計約6600人が全国77選挙区に立候補した。20%以上の議席か25%以上の票を得た政党か政党連合が7月の大統領選で正副大統領候補を擁立できる。大統領選で過半数を獲得する候補が出なければ、9月に決選投票を行う。

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