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【男子テニス】錦織「勝って歴史つくりたい」

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【男子テニス】錦織「勝って歴史つくりたい」

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【男子テニス】錦織圭(にしこり・けい)の四大大会男子シングルス全成績=2014年9月7日、※「-」は欠場  テニスの日本男子のエース、錦織圭(にしこり・けい、24)=日清食品=は8日午後5時(日本時間9日午前6時)からの全米オープン男子シングルス決勝で四大大会初制覇を懸け、マリン・チリッチ(25)=クロアチア=と対戦する。日本選手で四大大会シングルス史上初めて決勝進出を果たし「歴史をつくれてうれしいが、決勝も勝ってもう一つの歴史をつくりたい」と錦織。チリッチは強烈なサーブを武器とするが、ラリーに持ち込めば錦織の優位は不動だ。

 世界ランク8位に

 錦織は決勝前日の7日、ニューヨークの会場で最終調整した。午前10時半ごろ会場入りし、正午から約1時間にわたってショットを中心に練習。集まった数十人のファンに対し、気軽にサインに応じる光景もあった。錦織は4回戦と準々決勝でそれぞれ、4時間超の試合を強いられたほか、6日のノバク・ジョコビッチ(27)=セルビア=との準決勝も3時間近い戦いとなった。身体への負担が懸念されているが、ダンテ・ボティーニ・コーチは「気持ちも体も200%大丈夫」と強調した。

 世界ランキング8位(8日に11位からランクアップ)の錦織は、12位のチリッチと過去7度対戦し、5勝2敗とリードするが、全米では1勝1敗と互角だ。今季は全米と同じハードコートで行われたツアー開幕戦のブリスベーン国際で勝っているが、「(チリッチは)前とは違う選手で、本当に強くなっている。攻撃的になって、スピードのあるテニスをする」と錦織は警戒する。

 特に今大会のチリッチは1試合平均で13.5本のサービスエースを記録し、準々決勝で世界7位のトマーシュ・ベルディハ(チェコ)、準決勝で世界3位のロジャー・フェデラー(スイス)にストレート勝ちして勢いに乗る。最速210キロを超えるサーブは角度、威力ともに抜群で、国別対抗戦男子デ杯前監督の坂井利郎氏(66)は「最初は苦労すると思う。3、4セット目が勝負」と占う。

 官房長官も期待感

 一方、錦織は得意のリターンから打ち合いに持ち込み、積極的にベースラインの内側に踏み込んで多彩なショットを駆使する。ストローク戦になるとチリッチの破壊力が落ちるため、女子シングルスで元世界ランキング8位の杉山愛さん(39)は「(錦織の)勝算は期待を込めて80%」と口にした。

 日本国内の熱気は一段高まり、錦織の出身地の松江市では、市役所玄関の寄せ書きコーナーにメッセージがあふれる。菅義偉(すが・よしひで)官房長官(65)も8日の記者会見で錦織について、「『素晴らしい』の一言に尽きる。ここまできたら、ぜひ優勝してほしい。日本だけでなく、アジアでも初めてのことだ。偉業を達成してほしい」と期待感を示した。(SANKEI EXPRESS

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