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この作品に全身全霊を込めて臨んだ 映画「サスペクト 哀しき容疑者」 コン・ユさんインタビュー

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この作品に全身全霊を込めて臨んだ 映画「サスペクト 哀しき容疑者」 コン・ユさんインタビュー

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「撮影中の体脂肪率は5%。一番少ないときで3%まで搾りました」と語る、俳優のコン・ユさん=2014年8月30日、東京都港区六本木(栗橋隆悦撮影)  日本でも大人気の韓流スター、コン・ユ(35)が主演のサスペンスアクション「サスペクト 哀しき容疑者」(ウォン・シニョン監督)で新境地を開いた。過去の出演作で見せた人間味あふれる爽やかな青年像から一転、鍛え抜かれた肉体を武器に次々と差し向けられる刺客を“秒殺”していく孤高の北朝鮮元工作員を熱演した。

 プロモーションで来日したコンは「アクションのジャンルに関心が高くなく、出演話があっても避けてきました」と指摘した上で、「この映画は安易な見せ場があるだけの浅薄(せんぱく)なアクション作品とは違い、人間の内面がしっかりと描かれています。いい作品が撮れるのではないか-と漠然と考え、私は直感的に出演を決めました。ファンの皆さんに新しい僕の姿を見せることができました」とイメージチェンジの理由を説明した。

 父性愛表現に苦労

 北朝鮮元工作員、チ・ドンチョル(コン)は脱北後、韓国で運転代行の仕事に就き、ひっそりと暮らしていた。最高指導者が交代し新体制となった北朝鮮ではもはや「用済み」とされ、粛正対象となったためだ。実は韓国で暮らすもう一つの目的があった。ドンチョルの妻と娘を殺害後、韓国へと生き延びた同郷の工作員、リ・グァンジョ(キム・ソンギュン)への復讐(ふくしゅう)だ。そんなある日、ドンチョルは親身に相談に乗ってくれる親北の実業家、パク・コノ会長(ソン・ジェホ)の暗殺現場に偶然居合わせ、絶命寸前のパク会長から眼鏡を託される。捜査の指揮を執るキム・ソッコ対北情報局室長(チョ・ソンハ)はドンチョルを「北のスパイ」と断定し、ライバルで同期の防諜専門家、ミン・セフン大佐(パク・ヒスン)に追跡を依頼するのだが…。

 セリフが少なく、目や顔の表情で訴える演技がほとんどだ。いわば自分の存在感だけで観客に意思を伝えようというのだから、これまでの生き方もそのまま演技に投影されてしまう。これほど役者にとって酷なものもないだろう。一体、コンはどんな準備をしたのか。「どう演技に説得力を持たせるかが僕に与えられた宿題でした。過酷な訓練を通して強靭(きょうじん)な肉体を作り上げていく中で、壮絶なまなざしといった感情表現も劇中のドンチョルになっていった気がします。アクションはほぼノースタントです」。ただ、父性愛の表現には苦労したそうで、子供の父親になったことがないので「父性愛とはどんなものか」と想像しながら撮影に臨んだ。もちろん至らないと感じた点は多々あり、大船に乗ったつもりで監督の指示を仰いだ。

 肉体と脳フル活動

 それはそうと、裸になったドンチョルの上半身は男性が見てもほれぼれするほどの肉体美だ。「皆さんは僕がものすごい減量に成功した-との印象を持ったようですが、実際、体重はわずか4キロほどしか落ちていません。積極的に脂肪を減らして筋肉を増やしていったので、筋肉が浮き出るように見えたのかもしれません」。もともと体を動かすことが好きで、特技はバスケットボールと胸を張るコンにすれば、約4カ月にわたってドンチョル仕様の肉体に改造することは、それほど難しいものではなかった。

 むしろつらかったのは、撮影と同時進行でダイエットや肉体作りに取り組んだこと。さらに、北朝鮮で使われる朝鮮語を違和感なく話せるよう会話の練習にも明け暮れたことで、脳の疲労も毎日ピークに達していたようだ。「韓国と北朝鮮では朝鮮語のアクセントや抑揚の付け方がまるで違います。北朝鮮の朝鮮語はあまり外来語を使わないという特徴もあります。僕はこの作品に全身全霊を込めて臨んだといえるでしょう。アドレナリンが出っぱなしだったのか、撮影では毎日小さなケガを負っても全然痛みを感じませんでした」

 パート2を意識させるエンディングも気になるところだ。「映画は商業芸術なので、出資してくださる方がいて初めて作ることができるものです。韓国ではかなり大勢のお客さんがこの作品を見てくれました。でも、さらに多くのお客さんを動員できれば、続編の話もすぐに出たでしょう。もちろん僕は続編の制作を期待しています。もし本作がシリーズ化すれば、間違いなく俳優人生の転換点になった作品だったと断言できます」。9月13日から東京・新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:栗橋隆悦(SANKEI EXPRESS

 ■Gong Yoo(孔劉) 1979年7月10日、韓国生まれ。2007年の主演ドラマ「コーヒープリンス1号店」で大ブレイク。08~09年、兵役。主な映画出演作は、10年「あなたの初恋探します」、11年「トガニ 幼き瞳の告発」など。テレビドラマでは、07年「Letter~レター~」、12年「ビッグ~愛は奇跡<ミラクル>~」など。

 ※映画紹介写真にアプリ【かざすンAR】をインストールしたスマホをかざすと、関連する動画を視聴できます(本日の内容は6日間有効です<2014年9月17日まで>)。アプリは「App Store」「Google Playストア」からダウンロードできます(無料)。サポートサイトはhttp://sankei.jp/cl/KazasunAR

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