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経済
「実質0円」横並び 販売合戦スタート iPhone6 3社予約受け付け
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アップルのアイフォーン6販売へ。販売を1週間後に控えたアップルストア銀座店前には、購入予定者が早くも列をつくっている=2014年9月12日、東京都中央区(早坂洋祐撮影) 携帯電話大手3社が12日午後4時、米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)6」「アイフォーン6プラス」の予約を一斉に開始した。KDDIとソフトバンクモバイルは12日、画面サイズが4.7インチの「6」について、2年契約で実質0円で販売すると発表。NTTドコモも実質0円から販売する。19日の発売に向け早くも顧客争奪戦が始まった。
「アイフォーン6」の記憶容量が16ギガバイトの端末について、携帯電話大手3社は、新規または他社から乗り換えの2年契約の場合、実質0円で提供する。各社ほぼ横並びの状態で販売合戦が始まる。その他の機種の実質負担額は、新規か他社から乗り換えの場合、いずれもKDDIはソフトバンクよりも240円安く抑えた。ドコモは13日以降に価格を発表する。
人気のアイフォーンをめぐっては、多額の現金還元による囲い込みが問題視され、行き過ぎた販売合戦はいったん沈静化。ただ、新機種にかける各社の期待は大きく、囲い込みの手法を手探りしている。
KDDIは他社から乗り換えに加え、一定条件を満たした場合、プリペイド式の電子マネーサービス「auウォレット」に1万円をチャージする。
ソフトバンクは実質0円から「6」(16ギガバイト)に機種変更ができるキャンペーンで対抗。昨年発売した「5s」と「5c」、一昨年発売の「5」から機種変更する場合、端末の実質負担額は0円、さらに毎月の通信料金から1万800円を割り引く。
「アイフォーン6」と「アイフォーン6プラス」の通信機能が向上したことで、携帯電話大手3社のネットワーク環境の違いが浮き彫りになりそうだ。
「6/6プラス」は毎秒最大150メガビットの高速データ通信に対応するほか、通信規格は、現行の「LTE」に加え「TD-LTE」もサポートした。
KDDIの石川雄三執行役員専務は12日の記者会見で「毎秒最大150メガビットの基地局(全国2万局)整備を来年3月から今年12月に前倒しする。ドコモさんの2000局(来年3月計画)と圧倒的な差だ」と胸を張った。
NTTドコモは現在、1.7ギガヘルツ周波数帯で「アイフォーン5s/5c」用に毎秒最大100メガビットのLTE専用サービスを提供しているが、「6/6プラス」は150メガビットで利用できる。ただ、提供地域は当面東名阪中心にとどまる。
150メガビット通信網を持っていないソフトバンクモバイルは「6/6プラス」の端末性能をフル活用できないが、第4世代(4G)携帯電話規格にも採用されているTD-LTEサービスで先行。「毎秒最大110メガビットだが、全国網の強みを生かし、通信環境を大きく改善できる」としている。(SANKEI EXPRESS)