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新型爆弾警戒 PC・スマホ検査で空路混乱 米への直行便 電源入れば持ち込み可

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新型爆弾警戒 PC・スマホ検査で空路混乱 米への直行便 電源入れば持ち込み可

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 米運輸保安局(TSA)は7月6日、米国への直行便が就航する欧州、中東、アフリカの国際空港で保安検査を強化すると発表した。国際テロ組織アルカーイダ系の武装組織が保安検査で検知されない新型の爆発装置を開発している可能性が判明したからで、爆破装置に利用されやすいスマートフォン(高機能携帯電話)やノートパソコンといった電子機器は、電源が入るかどうか確認し、電源が入るものに限り機内持ち込みを認める。この強化で保安検査にかかる手間や時間が増え、当該地域の国際空港では混乱が予想される。

 欧州などの空港対象

 英紙デーリー・メールやフランス通信(AFP)、米CNNテレビ(いずれも電子版)など欧米メディアが一斉に報じた。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」や韓国のサムスン電子の「ギャラクシー」シリーズを中心としたスマホやタブレット端末、ノートパソコンが対象で、電池切れだと機内に持ち込めず、場合によっては乗客への追加検査も行う。

 TSAは対象となる国際空港を明かしていないが、米当局は英BBC放送に対し、ロンドンのヒースロー国際空港が対象であると認め、フランス当局はAFPに、米当局からの要請を受けてパリのシャルル・ド・ゴール国際空港で保安検査を新たに強化したと発表した。

 保安検査の強化対象は米国外の空港だけで、今のところ米国内の空港は対象外だが、TSAは空港の保安検査を担当する各国当局や航空会社と協力し、対応に当たる。

 米国土安全保障省(DHS)のジェー・ジョンソン長官は6日の米NBCテレビの報道番組で「米に対するテロの脅威は依然として存在する」と警告する一方、「過剰反応や臆測をするようなことではない」とも述べ、不安が広がらぬよう配慮。さらに「現状対応のための適切な措置は既に講じてあり、旅行者の混乱は軽微にとどまる」と強調した。

 しかし、2001年9月の米中枢同時テロ以降、靴まで脱がせるといった煩雑な保安検査がもはや普通になった米の空港と違い、欧州などの空港ではそうした検査に慣れておらず、混乱が起きるのは必至とみられる。

 1週間では終わらぬ

 DHSは(7月)3日、中東イエメンのテロ組織「アラビア半島のアルカーイダ(AQAP)」が、保安検査で検知されないスマホを利用した爆破装置や靴の中に仕込む爆弾を開発したとの情報を入手。TSAに対して、当該3地域からの直行便に関し、安全対策強化を指示していた。

 欧米の諜報機関によると、AQAPは西洋諸国を標的とした精巧な爆破装置を作る知識に非常にたけており、この組織の爆弾製造の専門家、イブラヒム・ハッサン・アルアシリ容疑者(32)は2009年12月25日、オランダ・アムステルダム発米デトロイト行きの米旅客機がデトロイト上空を飛行中、下着に隠した爆弾によるテロ未遂事件を起こし、逮捕された。

 こうしたテロ組織のメンバーは数百人規模で中東~欧州を往来。さらに欧州のパスポート所有者のほとんどは米国にビザなしで渡航できる。

 英国のニック・クレッグ副首相(47)は先週、ラジオで「旅行者は新たな保安検査に慣れればならない」と理解を求める一方、こう警告した。

 「新たな保安検査は、1週間といった短期間では終わらないだろう。われわれはこの検査によって、新たな脅威に直面しているということを認識すべきだ」(SANKEI EXPRESS

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