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中国が恐れる 17歳の民主化闘士逮捕/香港の学生デモ鎮圧、29人けが

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中国が恐れる 17歳の民主化闘士逮捕/香港の学生デモ鎮圧、29人けが

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中国・香港  香港中心部の政府合同庁舎前で26日深夜から27日未明にかけ、行政長官選制度改革をめぐる中国の決定に抗議するため学生や高校生ら約5000人が車道などを占拠して抗議を続けたが、一部で警官隊と小競り合いが起きて27日午後までに双方合わせて29人が負傷、13人が逮捕された。逮捕者の中には、中国公安当局が国家安全青書の中で「過激な危険分子」として名指しで警戒を強めている高校生の民主化運動リーダー、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)さん(17)も含まれ、学生らは警官に対し「撤退しろ」「恥を知れ」などとシュプレヒコールを繰り返した。

 選挙排除に抗議

 香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)などによると、抗議活動を行っていた学生らのうち、約200人が立ち入り禁止だった庁舎前広場の中まで柵を乗り越えて侵入、武装した多数の警官隊に取り囲まれた。学生らは両手を挙げて無抵抗を示しながら警官隊の前に立ちふさがり抗議を続けたが、警官隊が噴射した催涙スプレーで倒れる学生が続出。ニュース映像では、黄さんが警官に連行される場面も映し出された。

 香港民主派は、中国側や親中派の香港政府が行政長官の「普通選挙」から民主派を排除しようとしていることに強く反発。今月14日以降、デモや集会を繰り返し、1万人超の大学生や約3000人の高校生は抗議の授業ボイコットも行った。さらに10月1日には大群衆で金融街のセントラル(中環)地区を占拠する抗議行動を実施する。

 一連の運動の中で、天安門事件(1989年)時の学生リーダー、ウアルカイシ氏(46)や柴玲(さい・れい)氏(48)になぞらえて内外のメディアからも注目されているのが黄さんだ。

 黄さんはまだ中学生だった3年前、中国政府が中国人としての愛国心育成を目的とした「道徳・国民教育科」を香港の小中学校で導入しようしていることに「教育に名を借りた洗脳だ」などと抗議して、10代中心の学生運動組織「スカラリズム(学民思潮)」を結成。そのリーダーとして力を発揮し、2012年9月には香港中心部で12万人の中高生らを動員して抗議デモを行い、中国当局から「過激派」としてマークされるようになった。

 今、戦わなければ

 黄さんは先週、米CNNのインタビューで「私たちの戦いは長期戦ではない。短期決戦だ。長引くような戦いをしていたら、結局何も達成できない。いつも眼前の戦いに、最終決戦に臨む覚悟で取り組まなくてはならない」と答えている。さらに「5年前なら、香港の高校生が政治的抗議運動をするなんて想像できなかっただろう。しかし、今は違う。今戦わなければ、香港は早晩、中国本土の主要都市と同様に腐敗と縁故主義がはびこる社会に堕してしまう」と力説。「香港の人々は決して中国政府を恐れてはいけないし、中国政府は香港人を畏怖しなくてはならない」と言い切っている。

 黄さんが逮捕されたことで、香港政府、中国政府への国際的非難が高まるのは必至だ。現在、北京で自宅軟禁されている民主活動家の胡佳(こ・か)氏(41)はCNNに「不満の火薬庫・中国の着火点は香港だ」と予告している。17歳の闘士の今後が注目される。(SANKEI EXPRESS

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