最年少で囲碁女流本因坊になったプロ棋士二段 藤沢里菜さん
更新囲碁の第33期女流本因坊戦5番勝負で向井千瑛(ちあき)女流本因坊に3連勝し、16歳1カ月の史上最年少でタイトル初挑戦を実らせた。「謝依旻(しぇい・いみん)さんの記録を抜けて光栄。実力は足りないが、弱点を探しながら頑張っていきたい」。かわいらしい笑みを浮かべた。
6歳の時、兄がやっているのを見て「楽しそうだな」と思い、囲碁を始めた。小学1年から3年にかけて、兄らとチームを組んで小・中学校囲碁団体戦全国大会で3連覇を達成し、最年少の11歳6カ月でプロに。早くから才能は輝いていた。
師匠でもある祖父は、独創的な棋風と豪快な人柄で人気を博した藤沢秀行名誉棋聖。10歳の時にその祖父が亡くなり、指導してもらう時間は長くなかったが、勝負に対する感性や囲碁に懸ける情熱は確実に受け継いだ。
今年6月、第1回会津中央病院杯女流棋戦で初優勝。第1期の天元、棋聖タイトルを獲得し「初物食いの秀行」といわれた祖父を思い起こしたファンも少なくなかっただろう。
