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【後藤さん殺害映像】「街を奪う侵略者と戦うのは当然」 クルド人女性兵士
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シリア北東部のラス・アルアインにある軍事キャンプで、「イスラム国」との戦闘に備えて整列するクルド人の女性兵士たち。クルド人部隊は3割以上が女性で占められている=2015年1月30日(ロイター) 日本人ジャーナリスト、後藤健二さん(47)を殺害したとするイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の戦闘員と、シリアやイラクで戦っているのがクルド人部隊だ。女性の兵士はその3割以上を占めるともいわれる。なぜ彼女たちは戦うのか。女性兵士の一人に話を聞いた。
「私たちの街を力で奪おうとする侵略者と戦うのは当然のことだわ」
先月下旬、アワズ・ジーヤさん(18)は、トルコ南部スルチのクルド人難民キャンプでこう語った。シリア北部アイン・アラブ(クルド名コバニ)東部の戦線から前日に戻ったばかりだという。
昨年9月、イスラム国の攻勢が突然始まり、ジーヤさんたちクルド人はコバニを脱出、国境を越えたトルコ側で難民暮らしを余儀なくされている。その数は20万人に及ぶとされる。
髪飾りを着けたその姿からは、カラシニコフ自動小銃を撃ち、多くの過激派戦闘員を射殺した女性兵士の面影はない。だが、至近距離での戦闘で仲間10人を失った体験を語り始めたとき、表情が厳しくなった。
自らも右手と左足を負傷して戦線を離脱。傷が治癒した後も右手の指が思うように動かないため、弾の破片除去手術を受けるためにキャンプに戻ったのだという。
クルド人部隊などはコバニの奪還に成功したが、「手術の後は戦線に戻り、侵略者を駆逐するまで戦う」と話した。そんな9人姉妹の末娘のジーヤさんを誇りに思う、と両親は語った。
過激派の戦闘員の中には、女性に殺されると天国に行けないと信じ、彼女たちを恐れている者もいるという。7000人とされるクルド人の女性兵士と、残虐な過激派との戦いの終わりはまだ見えない。(トルコ南部スルチ 内藤泰朗/SANKEI EXPRESS)
≪英国なまりの覆面男 見えぬ正体≫
後藤健二さんを殺害したとみられる過激派「イスラム国」の映像に登場した覆面男は、英語のアクセントの特徴から英国人であるのは確実とみられている。英メディアでは元ミュージシャンの青年らが名指しされてきたが、真偽は不明で謎は残ったままだ。
覆面男の通称は「ジハーディ(聖戦士)・ジョン」。昨年、米国や英国の人質を次々と殺した疑いがある男と同一とみられる。昨年、米連邦捜査局(FBI)は身元を特定したと報じられたが、詳しい情報の公開を拒んできた。
英メディアで有力視された元ミュージシャンは、2013年にシリアに渡航しイスラム過激派に参加したとされ、現在の所在は不明。渡航前に住んでいたロンドン北西部の住宅地は、有名人も多く住むエリアで、雑貨店店員は「子供のころから知っている。過激派に参加したと聞いて驚いた」と話した。
「ジョン」は、イスラム国の主張を伝える役割をしているだけで、殺害役は別との説もある。昨年夏以降の米国人らの映像では「ジョン」が実際に殺害する場面の映像がないからだ。
米英の人質から後藤さんに至る一連の事件で映像の声が「ジョン」であるのは声紋分析などからほぼ確定的である一方、覆面男は複数の戦闘員が演じているとの分析も浮上している。
デービッド・キャメロン英首相(48)は、テロ組織参加のためにシリアに渡航しただけでも「法の裁きを受けさせる」と明言するが、「ジョン」の正体は依然、はっきりと見えていない。(共同/SANKEI EXPRESS)