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【北陸新幹線】混雑、不便、人手不足… GWへ対応急ぐ 「開通」1カ月 課題浮き彫り

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【北陸新幹線】混雑、不便、人手不足… GWへ対応急ぐ 「開通」1カ月 課題浮き彫り

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金沢駅で北陸新幹線の新型車両を撮影する人たち=2015年4月12日、石川県金沢市  首都圏と北陸地方の“距離”を劇的に縮めた北陸新幹線の金沢延伸から、14日で1カ月を迎えた。客足は順調で、5月の大型連休には混雑が予想され、既に指定席の予約が満席の便も。一方で、急激な人の集まりに対応し切れていない施設や町の問題点も浮かび上がってきた。

 乗客数2.8倍に

 JR東日本、西日本の調べで、3月14~31日に延伸区間の上越妙高-糸魚川を利用した乗客数は49万人と、在来線特急だった前年同期と比べ2.8倍に上った。高崎-軽井沢は90万人で、長野新幹線だった前年同期比の1.9倍に増えた。平均乗車率は最速タイプ「かがやき」が高崎-軽井沢63%、上越妙高-糸魚川が56%。最上級グランクラスに限れば、両区間とも75%前後と人気を集めた。

 混雑するのは主に週末だ。土曜午前の東京出発便や、日曜午後に金沢、富山を出る便の乗車率が高いという。大型連休も混みそうで、5月2、3日の午前中に東京から金沢へ向かう便の指定席は、既に残りが少ない。

 北口に出られない

 一方、いざ開通すると、施設やサービスの使いづらさ、予想以上の利用者による混雑など新たな問題点も。さらなる混雑が見込まれる大型連休に向け、関係者は対応に大わらわだ。

 新幹線定期券は、上越妙高駅をまたいで購入できない。JR東日本と西日本の管轄が駅を境に分かれるからだ。両社は「在来線特急定期券の利用実績から、エリアをまたぐ需要は多くないと判断した」と説明する。だが、沿線各地は新幹線通勤も念頭に企業進出を呼び掛けており、今後要望が強まる可能性はある。

 富山駅では、新幹線を降りると駅北口に直接出られない問題が判明した。駅の並行在来線部分が第三セクター「あいの風とやま鉄道」に移行し、JR乗車券では通り抜けられなくなったためだ。南口に出て地下通路を経れば行けるが、「分かりにくい」と、戸惑う利用客が数多く見られた。

 とやま鉄道ホームを全て高架化し地上階で南北に通り抜けられるようにする計画はあるが、完成は数年先。とやま鉄道は急遽(きゅうきょ)、新幹線乗客に無料の通行券を発行し、北口へ出られるよう対応すると決めた。

 とやま鉄道では運行を始めてすぐ、朝の通勤、通学時間帯に利用客が電車に乗り切れない事態が発生した。第三セクター移行に伴い、JR時代よりも1本当たりの車両数を減らしたのが原因。旧式の予備車両を投入して当面しのぐが、所有する車両数に限りがあり、ダイヤを組むにも苦慮する。

 周遊バスは満員

 金沢市周辺の観光地を週末に周遊するバスは、観光客が増えて満員状態が続く。タクシー会社の中には、金沢駅で乗る利用客が対前年比で5割増えたところも。運転手からは「人手も不足し、対応しきれない」と悲鳴も上がる。

 新幹線見学客に加え、メディアに取り上げられる観光地が増え、金沢駅周辺の道路交通量が増加。駐車場の空きを待つ車が数十台並ぶ光景が増え、県外ナンバーも目立つようになった。(SANKEI EXPRESS

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