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アップルMaps拡充、ストリートビューに対抗 「ウオッチ」普及で需要見込む

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アップルMaps拡充、ストリートビューに対抗 「ウオッチ」普及で需要見込む

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「アップルウオッチ」を使った地図情報。今秋からはストリートビューのような機能拡充を予定している=2015年3月9日、米カリフォルニア州サンフランシスコ(AP)  米アップルは10日、スマートフォンの「iPhone(アイフォーン)」などで提供している地図サービス「マップス」の機能を、ライバルの米グーグルの街並み画像サービス「ストリートビュー」のように拡充する考えを表明した。

 時計型端末「アップルウオッチ」の普及で地図情報のニーズが高まると予想した。ただ、マップスをめぐっては、誤表示が相次いで全世界から苦情が殺到するという大失態があった。果たして今回の拡充でアップルは汚名返上となるか-。

 「ストリートビュー」に対抗

 機能拡充はアップルが10日に公式サイトで明らかにした。米経済系ニュースサイト、インターナショナル・ビジネス・タイムズや英紙デーリー・メール(電子版)などによると、今年の2月以降、屋根に複数のカメラを積んだアップルの車両がニューヨークやハワイなどで目撃されていた。

 公式サイトではこうした目撃談を受け「地図サービスの改良に必要な情報を収集するため世界各地でこうした自動車を走らせており、集めた情報は将来の地図サービスのアップデートで公開する」と説明。マップスの機能拡充作業に着手していることを認めた。

 さらに今月15~30日にロサンゼルスやニューヨーク、ハワイ、テキサス州ダラスなど、全米13州の15都市をはじめ、英国とアイルランドの主要都市でも撮影機器を積んだ車両を走らせると発表した。

 アップルが走らせる車両は屋根に12台のカメラや特殊なセンサーを搭載しており、同じ方法で収集したデータで構築したグーグルのストリートビューのような機能拡充を示唆している。

 アップルでは、4月に「アップルウオッチ」を発売したことを受けて今後、自社端末のユーザー間で人気のお店の位置を含む地図情報のニーズが飛躍的に高まると予想。対応策として今秋に配布予定の自社端末用の新基本ソフト「iOS9」で、拡充した機能を各端末で使えるようにする。

 今月8日には世界の主要300都市で徒歩や交通機関を乗り継いで目的地まで行くための乗り継ぎ案内サービスも今秋に合わせて利用できるようにすることも発表した。

 マップスでは2012年9月、シェークスピアの生誕地、英ストラトフォード・アポン・エイボンが消えたり、羽田空港が大王製紙と表示されるといった誤表示が多発。12年10月末には、地図ソフトウエアの責任者が解雇される事態に発展した。

 アップルのソフトウエアエンジニアリング担当上級副社長、クレイグ・フェデリギ氏はデーリー・メール紙に「音声認識アシスタント機能Siri(シリ)にはすべての交通情報を教え込んである」と述べ、「iOS9」ではシリと機能拡充したマップスを組み合わせてグーグルに対抗する考えを示した。

 ただ、精度以外にも課題はある。07年にスタートしたストリートビューは、住宅街での撮影過程などでプライバシーをめぐるトラブルが多発。

 さらに5月には、08年から始めたユーザーによる地図作製機能サービス「マップメーカー」をいたずらによる改竄(かいざん)多発を理由に停止。その直後、黒人差別を示す言葉を入力・検索すると、バラク・オバマ米大統領(53)が住むホワイトハウスが表示される状態だったことが分かり、謝罪に追われた。

 ストリートビューに対抗するアップルには、誤表示を防ぐ精度向上に加えて、プライバシーの保護などをどう確保するかも求められている。(SANKEI EXPRESS

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