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【男子テニス】ジョコ、鉄壁守備で連覇 「正しく化学反応」
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男子シングルスで優勝し、喜ぶノバク・ジョコビッチ=2015年7月12日、英国・ウィンブルドン(共同) テニスの第129回ウィンブルドン選手権最終日は12日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで行われ、男子シングルス決勝は第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)を7-6、6-7、6-4、6-3で破り、2年連続3度目の優勝を果たした。28歳のジョコビッチは四大大会9勝目。優勝賞金188万ポンド(約3億5800万円)を獲得した。
鉄壁の守備で世界最強を証明した。ジョコビッチは準決勝まで切れ味抜群だったフェデラーのサーブを巧みなリターンで攻略。芝の上を滑りながらボールを拾う独特の技術を織り交ぜながら、縦横無尽に動き回って打ち返す。2時間56分の激闘で2連覇を達成すると両腕を突き上げ「史上最高の選手を倒せて誇りに思う」と歓喜に浸った。
象徴的だったのは第1セットのタイブレーク。積極的に前に出た相手のボレーに猛ダッシュで追いつき、驚異的なコートカバーの広さでリードを奪った。得意のラリーでは深くショットを打ち込んで重圧をかけた。攻め急いでミスを重ねたフェデラーを「岩のような手堅さ」と嘆かせた。
今季も全仏オープン初制覇を逃したが、安定感は群を抜く。四大大会は最近の20大会で15度決勝に進み、優勝は8度。体質改善のため小麦を摂取しない食事療法を取り入れ、徹底した体調管理も強さを支える。「経験から学び、年齢的にもまだ限界を感じていない」と自信を漂わせた。
指導を受けるベッカー氏に並ぶ3度目の芝の王者。「僕たちは正しい化学反応を起こしている」とトロフィーを掲げた。(共同/SANKEI EXPRESS)