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スポーツ【大相撲】豪栄道、先輩大関の意地 照ノ富士転がす
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切り返しで全勝の照ノ富士（左）に土をつけた豪栄道＝２０１５年７月１８日、愛知県名古屋市中区の愛知県体育館（共同） 大相撲名古屋場所７日目が１８日、愛知県体育館で行われ、全勝は白鵬、鶴竜（かくりゅう）の２横綱だけになった。白鵬は勢を危なげなく寄り切り、２場所連続休場明けの鶴竜も魁聖（かいせい）を寄り切りで退けた。照ノ富士は豪栄道との大関対決に切り返しで敗れ初黒星。平幕で唯一の勝ちっ放しだった鏡桜（かがみおう）も遠藤の下手投げに屈した。他の大関陣は、稀勢の里（きせのさと）が碧山（あおいやま）に押し出されて２敗目。琴奨菊は高安（たかやす）のはたきを食って早くも４敗目を喫した。
場所の関心事の一つが、初日から圧倒的な内容で勝ち続ける新大関照ノ富士に初黒星をつけるのは誰か、だった。意地を見せたのは、先輩大関、不振に苦しむ豪栄道だった。
直近２場所は長い相撲で連敗。体格で劣るだけに胸を合わせては不利と自覚し「速く攻めること」に勝機を見いだした。
相手より低い当たりから右を差す。巻き替えの応酬でもろ差しとし、止まらず前へ。相手の左腰に食らいついて横から攻め、最後は右外掛けから切り返して転がした。
１年前の名古屋で大関昇進を決め、以降は８勝が最高。両肩を痛めるなど、けが続きでもあるが「言い訳にしかならない」ときっぱり。「今まで大関の人達が強いイメージを築き上げてきたのに、自分が弱くしてしまっている。情けない」と本音を漏らしたこともある。
巻き返しに向け、けがと向き合い、今できることに取り組んできた。腕を使えなければジムで下半身を鍛え、稽古場では汗だくになりながら１時間以上四股を踏んだ。
休場明けの今場所もすでに３敗。新大関に一矢報いたところで到底満足はできないだろうが、まだ両横綱との対戦が残されている。この日の会心の勝利を反攻の契機にできるか。「まだこれからっす」と力を込めた。（ＳＡＮＫＥＩ ＥＸＰＲＥＳＳ）
