ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
スポーツ
【大相撲】覇気なく5敗目 逸ノ城「全然だめっす」
更新
栃煌山(とちおうざん、左)に押し出され、5敗目を喫した逸ノ城(いちのじょう)=2015年7月19日、愛知県名古屋市中区の愛知県体育館(榎本雅弘撮影) 大相撲名古屋場所8日目が19日、愛知県体育館で行われ、白鵬、鶴竜(かくりゅう)の両横綱は8戦全勝で折り返した。白鵬は魁聖(かいせい)を寄り切り、昭和以降では北の湖を抜いて幕内最長の51場所連続勝ち越しを決めた。2場所連続全休明けの鶴竜は勢を逆転の右上手投げで仕留めた。
大関陣は新大関の照ノ富士が栃ノ心との力相撲を寄り切りで制して連敗を免れ、1敗を堅持した。稀勢の里(きせのさと)は安美錦(あみにしき)を寄り切って6勝目。かど番の琴奨菊は豪栄道を押し出し、ともに4勝4敗となった。栃煌山は関脇同士の一戦で逸ノ城(いちのじょう)を押し出して7勝目。
逸ノ城が栃煌山との関脇対決に敗れ、中日で5敗目。首をひねりながら「全然だめっす」と自嘲気味に笑った。いくら体格で勝っていても、覆いかぶさるような緩い立ち合いでは相手に力が伝わらない。栃煌山(とちおうざん)が得意とする二本差しを許すと、後退。反撃の糸口すらつかめぬまま、あっさり土俵を割った。
3場所ぶりに関脇復帰した今場所前。目標を問われ「2桁勝ちたい。8番、9番じゃ意味がない。もう時間を無駄にしたくないから」と言い切った。
新入幕だった昨年秋場所で13勝を挙げて以降、幕内上位にはいるが、足踏みしていることを自覚。同じ飛行機でモンゴルから来日した照ノ富士に大関昇進で先を越された悔しさも心の中に抱えている。
だが出稽古に行っても積極性は見られない。200キロを超えて本人が重さを感じる体も絞り切れずに本場所を迎えた。師匠の湊親方(元幕内湊富士)は厳しい現状に「2桁どころか勝ち越しも厳しい」とみる。9日目は白鵬戦。まだ琴奨菊、照ノ富士への挑戦も残っている。(SANKEI EXPRESS)