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中国の人権 セレブ、米議会で次々と懸念
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米下院の公聴会で、中国で収監中に死亡したチベット仏教僧侶の遺影を掲げるリチャード・ギア氏(中央)=2015年7月14日、米国・首都ワシントン(AP)
中国の習近平国家主席(62)が9月に初めて米国を公式訪問するのを前に、米議会では中国の人権状況に関する関心が高まっている。7月には米俳優、リチャード・ギア氏(65)や「ミス・ワールド」カナダ代表の中国系女優、アナスタシア・リン氏(25)が次々と証言に立ち、“セレブ”たちは中国による「宗教弾圧」の現状などについて訴えた。
「私は刑務所の看守に拷問される恐ろしさは知りません。しかし多くの中国人が感じている、自分の信念のために愛する人たちを犠牲にするかもしれないという強い恐怖感を、今や思い知ることになりました」
7月23日、中国の人権状況を監視している米国の「中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(CECC)」の公聴会で、リン氏はこう述べた。
リン氏は現在トロント大学で演劇と国際関係学を専攻する傍ら、女優として映画やドラマなどにも出演。中国の人権侵害をテーマにした作品も多く、AP通信によれば、近々公開されるカナダ映画「ブリーディング・エッジ(最前線)」に出演している。
この映画は中国当局が「邪教(カルト)」として非合法化した気功集団「法輪功」への弾圧を描いており、リン氏は公聴会で「信者たちがその信仰のために収監され拷問されている」と訴えた。「迫害の犠牲になった人々やその家族との出会いを通じて、私は法輪功のメンバーが高潔な人々であることを知りました」
たとえ海外に暮らしていても、中国政府を直接的に批判することは中国人にとって危険を伴う。「中国共産党はその家族を使って沈黙させるために脅す」(リン氏)からだ。
米紙ワシントン・ポスト(電子版)への本人の寄稿によれば、中国の人権問題について積極的に発言してきたリン氏にとって「犠牲」になるかもしれない人物とは故郷の湖南省に住む父親だという。
リン氏は今年5月にバンクーバーで開かれた世界最大のミスコンテスト「ミス・ワールド」カナダ大会で優勝。「暗闇の中で助けを待っている人々に、希望の光を灯したい」と中国の人権状況を念頭にスピーチした。
その後間もなく、中国の治安当局から父親への「脅迫」が始まった。父親はすぐリン氏に人権問題に関する主張をやめるように求めたが、リン氏は信念を曲げる気はないようだ。公聴会では「海外にいる中国人は立ち上がり、発言しなければならない」と強調した。
なぜ肉親が脅されても批判をやめないのか。リン氏は寄稿の中でこう書いている。「答えは簡単だ。もし私自身が脅しに屈したら、私は人権侵害への共犯になってしまう。もしわれわれが脅しに屈して沈黙すれば、共産党は無実の人々への迫害を続けるだろう」
「ミス・ワールド」の世界大会は12月、中国海南省三亜で開かれる。カナダ代表のリン氏が無事中国に渡航できるのかは不透明だが、本人は参加を強く希望しているという。
リン氏の証言に先立ち、米下院のトム・ラントス人権委員会の公聴会では7月14日、チベット仏教の信者でチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世(80)の支援者として知られるギア氏が持論を展開した。
ワシントン・ポストなどによると、ギア氏は12日に中国で収監中に死亡したチベット仏教僧侶の通称「テンジン・デレク・リンポチェ」の写真を掲げて公聴会に臨んだ。
リンポチェ氏は2002年、チベット独立派が四川省成都市で爆発物を爆破させた事件に関わったとして03年に四川省の高級人民法院(高裁)で執行猶予2年付きの死刑判決を受け、05年に終身刑に減刑された人物だ。
米政府は「病死」と説明する中国当局に死因の調査などを要請。ギア氏は「リンポチェ氏の悲劇的な死は、チベット人が信仰の自由が侵されてきたことを改めて思い起こさせる」と証言した。下院議員側からは中国の人権状況改善の意思を見極めるため、習主席の訪米前にチベットに議員団を派遣することも提案されたという。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)