ニュースカテゴリ:政策・市況
海外情勢
タクシーも、尖閣も… わめき続ける中国人の“戦術”
更新
北京市内のタクシーの初乗り料金が最近、10元(約170円)から13元(約220円)に値上がりした。
利用者が減り、タクシーを拾いやすくなるかと期待したが、そんなことは全くなかった。その日も仕方なく、知人と「三輪タクシー」に乗り込んだ。
料金メーターの付いたタクシーと違って、値段は交渉次第だ。目的地までの距離を考えれば相場は10元。話はついたはずだが、運転手は走り出すと20元を要求してきた。
案の定、支払う段になって言い合いになった。知人が10元を渡すと、激高した運転手は「いらない!」と突っぱねた。
それなら、と立ち去ると、しばらくしてその運転手が走って追いかけてきたので再び押し問答となった。
こちらの主張には全く耳を貸さず、20元を要求する正当な理由は何も説明しない。しかも、周囲の中国人に聞こえるように、「日本人は、日本人は」と大きな声で連呼するのが、その運転手の見えすいた“作戦”だった。
相手が根負けするまでわめき続けるのが、中国流の交渉手段の一つなのかもしれない。
ツバを飛ばすその運転手の姿が、尖閣諸島(沖縄県石垣市)や歴史問題をめぐり、一方的に日本政府を非難するばかりの、習近平指導部の対日姿勢と重なった。(川越一)