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海外情勢
タイ、小売業成長に陰り 今年予想9%に引き下げ
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堅調な内需が経済成長を支えてきたタイで、小売業の成長に鈍化の兆しが見え始めた。タイ小売業者協会は、今年上期(1~6月期)の小売業の成長率が事前予想の12%より3ポイント低い9%にとどまり、今年の通年成長率予想を12%から9%に引き下げると発表。合わせて同国政府に積極的な消費活性化策の実施を要望した。現地紙ネーションなどが報じた。
同協会は、政府が今年の予算で計上した5000億~6000億バーツ(約1兆5400億~約1兆8480億円)の景気浮揚策はこれまでのところ期待した効果を上げていないとし、消費鈍化による上期の小売業の売上損失は1200億バーツに達したと主張している。
昨年の小売業の業種別成長率はハイパーマーケットが10%、コンビニエンスストアが18%、百貨店が12%などとなっており、すべての業種で2桁成長を達成。全体でも12%だった。
しかし、今年は消費の縮小傾向が下期も続くとみられ、同協会はハイパーマーケットで9%、コンビニで12%、百貨店で7.5%など、すべての業種で成長が鈍化するとの見通しを示した。
また、同協会のブサバ会長は「小売業は国の経済の中核だ」と述べ、国内消費を活性化させる必要性を強調。政府に対して食品など生活必需品の価格安定のほか、小売業者が国内外で事業を拡大するための支援、2015年に予定されている東南アジア諸国連合(ASEAN)の市場統合に対する明確な戦略の策定などを提案した。
一方、米調査会社ニールセンが58カ国・地域の消費者2万9000人を対象に行った最新の消費者信頼感指数(100を基準に上回れば好況、下回れば不況)調査では、タイは114を記録。インドネシア(124)やフィリピン(121)を下回ったものの、マレーシア(103)や香港(107)を上回った。(シンガポール支局)