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インド、クレジットカード市場復調 「金利手数料なし分割」で消費ブーム

ニュースカテゴリ:政策・市況の海外情勢

インド、クレジットカード市場復調 「金利手数料なし分割」で消費ブーム

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 インドでクレジットカード市場の復調が鮮明だ。2008年9月のリーマン・ショック以降、落ち込んでいた発行枚数が回復傾向をみせている。クレジット利用が広範囲に及んだことや金利手数料なしの月分割払いの導入で、消費者はより便利で無理なく、欲しい物が手に入るようになり、新たな消費ブームが到来しつつある。現地紙インディアン・エクスプレスなどが報じた。

 09年時点で2500万枚だったクレジットカード発行枚数は、その後、1800万枚まで落ち込んだが、今年5月時点で1960万枚までに回復した。

 インド準備銀行(中央銀行)によると、今年5月のクレジットカードによる支払額は1259億ルピー(約1964億円)で、11年5月の798億ルピーと比べて57%増と拡大。

 また1枚当たりの月間平均利用額を比べると11年は4419ルピーで、12年は5262ルピー、13年は6424ルピーと上昇の一途をたどっている。

 インドのクレジット市場で3割を占める民間銀行大手のHDFC銀行は、カード決済の利用範囲が格段に広がったことが同市場の成長要因と指摘する。

 電気や水道などの公共料金や携帯電話通信費から、衣類の購入費、旅行代金までカード決済が可能。デリー最高裁判所の訴訟費用もカードで支払うことができる。

 カード決済の普及に加え、カード利用の拡大を加速させたのが金利手数料なしの月分割払いという新しい支払いシステムだ。

 携帯電話や白物家電、ファッションブランド品まで、高額な品物が一括払いの負担なく、しかも欲しい時にすぐに手にできることで、消費者の購入意欲はますます高まっている。

 例えば、国内自動車大手のタタ・モーターズが手がける世界最安小型車「ナノ」はクレジットカードでの購入が可能。例えば10万ルピーをカードで支払う場合、毎月8333ルピーを1年払いで返済し、金利・手数料は無料だ。

 同社のランジット・ヤコブ社長(乗用車担当)は「インド初の試みで、より多くの消費者が無理なく車を購入できるだろう」と販売拡大に期待する。

 インドのクレジットカード市場を取り巻く状況はここ数年で劇的に変化し、拡大の好機を迎えている。カードを発行する銀行やカード会社はモバイル決済などの普及でさらに同市場は活発化すると予測している。(ニューデリー支局)

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