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インドネシア、働く女性の地位向上課題 多い短期単純労働
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インドネシアで働く女性の地位向上が課題となっている。世界銀行によると、インドネシアの労働人口における女性就労率は51%で働く女性が多い。世銀は同国のここ数年の経済成長と貧困削減は、女性の地位向上と同時進行してきたとし、一層の地位向上が経済に好影響を及ぼすとの見解を示している。現地紙ジャカルタ・グローブが報じた。
同国の女性就労率はマレーシアの44%やインドの29%よりも高い。ただ労働内容をみると、インドネシア人女性の社会進出にはまだ改善点がある。
女性就労者のうち肉体労働に従事している割合が51%と半数以上を占め、短期契約の単純労働に従事しているケースも目立つ。また多くの女性が国外での出稼ぎなど統計に表れない非公式の労働市場に流れているもようだ。
非政府組織(NGO)のアジア・ファンデーションは、インドネシア人女性が就職などで不利な点について、教育の男女不均衡に原因があるとしている。
同国では初等教育への就学率ではほぼ100%と平等を実現しているものの、中央統計局によると、非識字率は男性の4%に対して女性が8.8%と倍以上だ。
また、同国では伝統的に女性は家を守るものと考える風潮が根強いことも背景にある。国連組織の国際労働機関(ILO)のインドネシア担当者は「女性の労働に対して寛容な社会だが、その一方で家族の世話を女性の責務と考える人も多い」と述べ、同国で働く女性は“二重の重荷”を背負わねばならないと指摘した。
専門家は、ここ数年でインドネシアの女性労働者の地位は格段に向上したと評価するが、出産後の職場復帰は依然難しいとして、政府に予算増額を含めた対策の強化を求めている。(シンガポール支局)