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公共事業費増額、景気に即効性 バラマキ批判、入札不調懸念も

ニュースカテゴリ:政策・市況の国内

公共事業費増額、景気に即効性 バラマキ批判、入札不調懸念も

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 2014年度当初予算案では、公共事業費が約6兆円と13年度当初予算を7000億円上回った。増加は2年連続だ。公共事業費の削減を続けた民主党政権時代と異なり、安倍晋三政権は公共事業を景気浮揚策や国際競争力強化など戦略的に活用する狙いが浮き彫りになった。だがバラマキによる無駄遣いの可能性に加え、資材や人件費の高騰による入札不調も懸念される。

 「ランマー(地面を締め固める機械)をレンタルではなく、新品を買いたい」

 東京・江東区の土木会社の常務が、父親である社長に直訴する。日常的に現場に出ている常務は今年夏以降、道路の補修や地下共同溝工事などが増えていることを実感、自前で持っても「大丈夫」と自信をもつ。

 建設関係、特に首都圏の事業者は、公共事業拡大の恩恵を大きく受けている。

 公共事業費は当初ベースで、1997年度の9兆7000億円をピークに、12年度には4兆6000億円と半減した。それが政権交代により13年度当初は5兆3000億円と増加。13年度補正でも復興関連を入れると、国の支出5兆5000億円の半分以上を公共事業が占め、14年度当初も増額だ。

 補正予算を含めた100兆円予算で公共事業を大幅に増加させた最大の狙いが、来年4月の消費税増税対策だ。「アベノミクス」を牽引(けんいん)してきた個人消費が、増税前の来年1~3月期に駆け込み需要を発生させ、増税後にその反動減を引き起こす。4~6月期の経済成長率のマイナス幅を最小限にとどめるには景気喚起に即効性のある公共事業を手厚くする必要がある。

 さらに首都高速道路橋脚の老朽化なども深刻化し、補修・更新の必要性も高まっている。これらの工事は「時間がかかる用地買収の必要がなく、受注からすぐ工事に取りかかれる」(麻生太郎財務相)こともあり、即効性が期待できる。

 加えて20年の東京五輪開催が決まり、都市インフラを整備強化する必要性が高まった。首都直下型地震、南海トラフ巨大地震なども想定される。自民党が「積極的な防災・減災への取り組みで、国民の生命・財産を守る。それが政治の責務」(二階俊博衆院議員)と公共事業拡大を打ち出した。

 それでも財務省は、公共事業費を減額させる方針だった。しかし景気回復による税収増がはっきりし始めた11月下旬、自民党幹部が麻生財務相を訪れ「公共事業費を減らすと、地方の支持率が下がる」と詰め寄った。「アベノミクスによる景気回復の恩恵が地方には行き渡っていない」という“殺し文句”には財務省側もあらがえなかった。

 ただ公共事業費の経済効果を疑問視する声も強い。資材価格の高止まりや現場の人材不足、人件費高騰などで入札が不調になり予算の使い残しが増えている。公共事業費の繰越額は10年度の約1兆8000億円から12年度は約3兆7000億円と増加した。

 公共事業を4~6月期の景気押し上げや地域経済の活性化につなげるためには入札不調、予算の使い残し問題への対応が不可欠だ。これを克服できなければ、公共事業はバラマキと批判されても反論できない。(平尾孝、黄金崎元)

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