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海外情勢
タイ、通信市場1.6兆円に成長見通し スマホ普及加速が貢献
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タイで通信分野の市場拡大が続いている。同国の国立科学技術開発庁と国家通信放送委員会が共同で実施した調査によると、2014年の国内通信市場は前年比8.3%増の5060億バーツ(約1兆6200億円)となる見通しだ。スマートフォン(高機能携帯電話)によるインターネット利用の増加などが要因になるとみられている。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。
調査担当者によると、同国はスマホの普及加速が、携帯端末でのインターネット利用者の増加に貢献している。13年の携帯電話市場の規模は685億バーツで前年比5.2%増、14年は13.4%増の777億バーツとなる見込みだ。このうち、13年に前年比24%増と携帯電話市場の成長を牽引(けんいん)したスマホは14年も低価格化などで32.5%拡大し、スマホのみで600億バーツの市場規模に達すると予想される。
携帯端末によるインターネット利用の増加は、回線別の成長度合いにも表れている。同国の13年のインターネット接続サービス市場をみると、固定回線が前年比8%増の330億バーツとなったのに対し、無線通信による回線は同26%増で146億バーツと追い上げをみせた。
調査担当者は14年の通信市場について、スマホ販売が好調を維持して携帯端末によるインターネット接続が増加、結果としてデータ通信量が増えると指摘。「政情不安が各分野の成長に影を落としているが、通信・携帯電話は影響を受けない数少ない分野になる」と述べ、今年も順調な成長が続くと予想した。
一方、携帯電話と同じ情報通信機器のうち、パソコン市場は政治の影響を受けるとみられている。13年の同市場はスマホの普及に押されてデスクトップ・パソコンの売り上げが減少するなどし、市場規模は4%縮小の870億バーツとなった。
調査担当者によると、14年は予定されている議会選挙が実施されればキャンペーンで使用するパソコンの特需が発生し、同市場の規模は4.3%増の910億バーツとなる見通し。しかし、政治の混乱が深まって選挙が実施されない場合はスマホに押される流れが変わらず、「ゼロ成長も十分ある」という。(シンガポール支局)