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黒田日銀総裁、新興国の経済不安に懸念「高い不確実性続く」
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金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の黒田総裁=18日午後、日銀本店 日銀は18日開いた金融政策決定会合で、金融機関の貸し出し増加を後押しするための資金供給制度の拡充を決めるとともに、米国の量的金融緩和縮小に伴って新興国の一部で高まっている経済不安について議論した。これまで世界経済を牽引(けんいん)してきた新興国だが、記者会見で黒田東彦(はるひこ)総裁は「一部の国は成長に勢いを欠き、不確実性が高い状態が続く」と懸念を表明した。
「(4月の)金融緩和でエンジンの馬力を大幅に上げたので、その性能を十分に生かすためタイヤを強化した」
金融機関の貸し出し増加を促す低金利の資金供給策の拡充について、黒田総裁は金融政策決定会合後の会見でこう強調した上で、「金融機関の一段の積極的な行動を促す」と期待を表明した。
成長分野に貸し出す枠組みは現行の3兆5000億円から7兆円に金額を倍増する。事業分野を問わず銀行が融資を増やせば利用できる枠組みも、金融機関の貸出増加額の2倍まで活用できるようにする。
それぞれ金利は4年固定の0.1%。金融機関を通じた企業や個人への資金供給を拡充し、景気を刺激するのが目的だ。
一方、昨年4月に導入した量的・質的金融緩和の継続についても全員一致で決めた。4月の消費税増税に伴う駆け込み需要とその反動の影響があるものの、国内景気は雇用や賃金をめぐる環境の改善もあって、「緩やかな回復を続けている」(黒田総裁)とする従来の判断を5カ月連続で据え置いた。
決定会合では、アルゼンチンなど新興国の一部で投資資金が流出していることなどを背景に、日本市場でも円高や株価下落に対する懸念が広がっていることが議論された。
急激な通貨下落など新興国経済への不安が高まっていることから、黒田総裁は「金融政策などの対応を打ち出しており、今後も(通貨下落など)同じような事態が起るとはいえない」と言及。海外経済については「先進国を中心に回復しつつある」との認識を示した。
その上で「リスクが顕在化すれば、躊躇(ちゅうちょ)することなく量的・質的緩和の調整を行う」と述べ、追加の金融緩和も辞さない考えを改めて強調した。