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税収増、経済成長や税制改革条件 諮問会議、法人税下げ成功事例紹介
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政府は20日、首相官邸で経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、法人税の改革について議論した。民間議員は法人税の実効税率を引き下げながらも法人税収の増加を実現させたドイツや英国、韓国の事例を紹介し、日本での法人税率の引き下げを改めて主張した。
民間議員の分析によると、1995年から2012年にかけて実効税率を24.9%引き下げたドイツでは税収は5.6%増となり、9%引き下げた英国では税収が4.8%伸びた。韓国は2000年から12年までに実効税率を6.6%引き下げ、税収が8.4%増となった。要因としては経済成長や企業向け減税の一部縮小、課税の対象や範囲の拡大を挙げた。
一方、日本では1999年と2004年の2回にわたる減税で法人税の実効税率を49.98%から39.54%へと約10%引き下げたが、法人税収は21兆円から15兆9000億円に減少。民間議員はデフレによる経済成長の低迷が主な要因と指摘するとともに、法人税率の引き下げと税収増を両立させるには、デフレからの早期脱却と強い経済を実現する「体質改善」が必要と提言した。
政府は6月にまとめる経済財政運営の基本方針「骨太方針」に法人税改革を盛り込む方針。安倍首相は「長期にわたって活力ある日本経済を実現するため、解決すべき課題に取り組む必要がある」と述べ、法人税改革の議論を急ぐよう指示した。
■法人税の主な減税項目
減税項目 内容 減税額
欠損金の繰り越し控除 赤字の場合、翌期以降の黒字から差し引ける 2兆3000億円
租税特別措置 特定業界を税制面で優遇 計9000億円
研究開発減税 投資を増やした企業を減税 3300億円
設備投資資産減税 新規設備購入時の減税など 1800億円
中小企業活性化 投資促進減税など 1700億円
その他 海外投資等損失準備金など 2000億円
受取配当益不算入 子会社などから受け取る配当金を収入に不算入 1兆円
※国税庁の2011年度会社標本調査を基に作成