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法人税減税、相次ぐ慎重論 自民税調議論、調整に時間
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自民党税制調査会(野田毅会長)は17日幹部会合を開き、安倍晋三首相が意欲を示す法人税の実効税率引き下げについて議論、税調幹部からは財政健全化の観点で引き下げへの慎重論が相次いだ。安倍首相は同日の講演で「世界の企業は日本の法人税率に注目し、日本への直接投資を考える際に、極めて大きな要素になっている」と、改めて引き下げの必要性を強調しており、首相と党税調との温度差が浮き彫りとなった。
会合では、経済財政諮問会議で民間議員を務める佐々木則夫東芝副会長と伊藤元重東大教授が、現在35.64%(東京都の場合)の法人実効税率をアジア並みの25%程度まで下げるよう改めて提言した。引き下げに伴う企業収益の改善などで税収も増えると訴えた。
ただ、会合後、宮沢洋一小委員長代理は、記者団に「出席した議員からは(税率引き下げには)問題が多いという意見が圧倒的だった」と述べ、慎重な見方が大勢を占めたと説明した。
実効税率引き下げをめぐっては、安倍首相が16日、野田会長との会談で具体化に向けた検討を指示。野田氏も「期待を裏切らないようにする」と応じた。
安倍首相は17日の講演でも法人税の実効税率に言及し、現在の実効税率を、将来的にはアジアや欧州で主流の20%台に引き下げる方針を示唆した。
政府は、6月にまとめる成長戦略と経済財政運営の指針「骨太方針」に法人実効税率の引き下げを明記する。
ただ、財務省の試算によると、税率を1%引き下げると、国と地方で年約5千億円の税収減になる。党税調や財務省は、法人実効税率の引き下げと財政健全化の両立には代替財源の確保が欠かせないとの立場だ。 代替財源については、首相の諮問機関である政府税制調査会が議論を進めているが、下げ幅や時期など具体策をめぐる党税調の調整は時間がかかりそうだ。
(今井裕治)