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製薬各社、再生医療に本腰 成長戦略の柱 組織新設・合弁立ち上げ
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細胞の培養に取り組む大日本住友製薬の研究員。再生医療をめぐる開発競争が本格化している=大阪市此花区 政府が掲げる成長戦略の柱の一つである医療分野の新市場として期待される再生医療に、国内の製薬企業が本腰を入れ始めた。組織の新設や合弁会社の立ち上げなどで開発環境を整備、成長性が見込める再生医療関連市場での担い手の一端を狙う。
大日本住友製薬は、ベンチャー企業のヘリオスと折半出資で今年2月に設立した「サイレジェン」の資本金を年明けにも増額する。
サイレジェンは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用した医薬品開発を手がけており、目の難病「加齢黄斑変性」の治療薬開発を目指す。現在は製造方法などの詳細について出資する両社で詰めており、増資により商用生産へ備える。
大日本住友の木村徹再生・細胞医薬事業推進室長は「今後どんな治験が求められるかも分からないため、時期が遅れるおそれもあるが、早ければ2018年の実用化を目指す」と説明する。
アステラス製薬は4月、研究本部長直轄の「再生医療ユニット」を新設した。
同社は移植や免疫領域での経験や蓄積を基に再生医薬に参入し、近年の研究進展で再生医療に取り組める可能性が見えてきた。一方で再生医薬だけでは臓器の機能再生などに限界があるとして、昨年4月に細胞医療に取り組むことを発表。その具体策の一つがユニット新設で、再生医療と細胞医療の技術基盤確立に向けて20人態勢でスタートした。研究の進展に伴い、要員拡大を視野に入れる。
内田渡執行役員は、今夏に開いた同社の研究開発に関する説明会で「世界的に競合状況が激しい」などとして研究の詳細を明かさなかったが、患者の要望が強いがんや心血管系疾患領域で研究開発を進めていく方針。内田執行役員は「安定性や安全性など、国策と合わせて規則づくりを進めていかなくてはならない」とも指摘した。
製薬企業が再生医療に乗り出す背景には、「ブロックバスター」と呼ばれる画期的な薬効を持つ新薬開発に頼ったビジネスモデルの限界がある。「開発費高騰や薬剤費への締め付けから先進国では(化学的に合成される)低分子医薬の市場成長性はほぼない」(大日本住友の木村室長)とされるからだ。
11月に施行予定の改正薬事法では、iPS細胞を利用した細胞シートやヒト細胞に遺伝子導入した医薬品などが新たに「再生医療等製品」と規定され、製薬企業などの迅速な開発が期待されている。開発環境が整うことで世界的にも注目を集めており、日本での開発競争や態勢作りがさらに熱を帯びそうだ。