ニュースカテゴリ:政策・市況
国内
【Q&A】外形標準課税 事業規模に応じて課税、赤字企業には負担増
更新
外形標準課税拡大 法人税の実効税率引き下げの代替財源候補として最有力視されている「外形標準課税」の強化。議論のポイントをQ&A方式でまとめた。
Q 外形標準課税とは
A 企業の資本金や人件費など事業規模に応じて税金をかける仕組みだ。利益に対する課税ではないため、赤字企業も税金を支払う必要がある。現在の課税対象は資本金1億円以上の大企業に限定している。
Q どういう経緯で導入されたのか
A 地方税収の安定化のため、平成16年度に地方税である「法人事業税」に導入された。道路や消防といった地方の行政サービスの便益は漏れなくすべての企業が受けているため、赤字企業にも課税される-という理由だ。
Q 税収規模は
A 従業員の賃金に対して課税する「付加価値割」は26年度見込みで0.4兆円、資本金に応じて課される「資本割」は0.2兆円となっている。
Q 法人税減税の有力財源候補に浮上している
A そうだ。政府内では、所得に応じて黒字企業に課税している法人事業税の「所得割」(26年度の税収で2.2兆円)を減税する一方、付加価値割を拡充する案が有力だ。
Q 具体的には
A 総務省からは、法人事業税の税収に占める外形標準課税の割合(現在は4分の1)を、2分の1または8分の5まで増やし、その分、所得割を減らす考えが示されている。外形標準課税の割合を2分の1に増やせば、法人実効税率は約1.5%低下することになり、8分の5まで増やせば、実効税率は約2.3%下がるという。
Q 結局、企業にとって増税になるのか
A 場合による。もうけの多い黒字企業だと所得割の負担が減るためトータルの税負担は減ることになる一方、赤字企業だと負担増になる。政府は、外形標準課税強化で収益力向上に向けた経営改革につながる効果に期待している。
Q 中小企業に課税する案も出ているようだ
A 政府税制調査会が6月にまとめた法人税改革の提言では対象を中小企業に広げる案が示された。ただ既に中小企業の団体である日本商工会議所が反対を表明。中小・零細企業が反発するのは必至で、中小企業への課税対象拡大に向けた道筋は見えていない。