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消費増税 点検会合スタート 有識者5人「予定通り」 「延期」は3人
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今後の経済財政動向の点検会合で有識者、専門家を前にあいさつする麻生太郎副総理・財務金融相(右)=4日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影) 政府は4日、来年10月に消費税率を予定通り10%へ引き上げるかどうかの是非を有識者から聞く「集中点検会合」の初会合を開いた。この日の会合では計8人から意見を聞き取り、5人が予定通りの実施を支持、3人が延期を主張した。政府は18日までの計5回の会合で総勢45人から意見を聞き、安倍晋三首相が12月上旬に行う再増税の是非の判断材料とする。景気回復がもたつく中、初日から賛否が大きく分かれ、首相は難しい決断を迫られそうだ。
この日の会合では「全般」をテーマに、経済界や労働界の代表のほか、学者らから意見を聞いた。
法律通りの引き上げに賛成したのは5人。高齢化に伴う「社会保障の充実に必要」(連合の古賀伸明会長)とする声や、増税を見送れば「国の借金が大きくなる中で、後の世代にツケが回る」(政策研究大学院大の伊藤隆敏教授)などの指摘があった。ただ、消費税には低所得者ほど負担が高くなる「逆進性」があるため、増税を予定通り実施する場合でも「給付で弱者の立場を守る必要がある」(東大院の加藤淳子教授)とする意見も目立った。
これに対し、首相ブレーンの浜田宏一内閣官房参与ら3人は、増税の必要性こそ認めたものの、景気への影響を踏まえて、延期を主張した。浜田氏は会合後、記者団に「今の経済事情では(再増税の)ゴーを出せるシグナルが出ていない」とし、「1年半の延期」などを提案した。ニュースサイトの運営を行うシノドスの荻上チキ編集長は「給付付き税額控除など低所得者対策が明確にならない限り、再増税を延期すべきだ」と主張。全国消費者団体連絡会の河野康子事務局長も「家計の改善が実感できたとき、改めて再増税を判断すべきだ」との考えを示した。
同日の会合に出席した麻生太郎財務相は、「消費税率引き上げに関わる経済関係のいろいろな状況を総合的に勘案させていただく」と述べ、7~9月期の国内総生産(GDP)速報値などと併せ、有識者の意見を参考にする考えを示した。