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東証1部配当総額、過去最高へ 26年度、円安株高で業績改善

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東証1部配当総額、過去最高へ 26年度、円安株高で業績改善

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 東証1部に上場する3月期決算企業の平成26年度の配当総額が、前年度比7.7%増の7兆6115億円と拡大し、2年連続で過去最高となる見通しだ。SMBC日興証券の推計で12日、明らかになった。円安株高などによる業績改善で多くの企業で増配余力が高まったことに加え、経営者が株主への利益還元に積極的になっていることも大きいようだ。

 SMBC日興証券が、27年3月期に見込んでいる期末配当の予想額と、すでに株主に支払った中間配当を合わせた年間配当の総額を推計した。

 それによると、26年度の配当総額は7兆6115億円に増え、昨年度の7兆699億円を上回ることが確実となった。

 具体的には輸出や海外販売の採算改善や、構造改革によるコスト削減などで好業績が見込まれる企業が増配するケースが多い。

 自動車メーカーでは日産自動車、富士重工業、マツダなどが増配を発表済み。トヨタ自動車も増配する公算が大きい。海外販売が好調なマツダは前期の4年ぶりの復配に続き、年間配当を10円に増やす。株式併合を考慮した実質配当は倍増となる。

 また、新興国向けのインクジェットプリンターの販売が好調だったセイコーエプソンは年間配当を2.3倍の115円に増やす。スマートフォンや自動車向け部品が好調で売上高が初の1兆円を突破する、村田製作所も年間配当を50円増やし180円とした。

 SMBC日興証券の太田佳代子クオンツアナリストは「企業業績の回復を反映し、配当も増えている」と分析。また、楽天証券経済研究所の窪田真之チーフ・ストラテジストは「日本企業の財務内容が改善していることも大きく影響している」と指摘する。

 一方、増配の動きは大手の保険会社にも広がる気配だ。株高で保有有価証券の含み益が増えるためだ。

 これまで日本企業は利益が伸びても、経営悪化に備えて現預金などの内部留保を増やす傾向が強かった。

 だが、構造改革などで収益体質が安定したことや景気の回復基調が続いていることもあり、利益を投資や株主還元に振り向けつつある。金融庁と東京証券取引所が策定した企業統治原則(コーポレートガバナンス・コード)には資本効率の改善が盛り込まれており、株主還元を重視する動きは今後も強まりそうだ。

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