
群馬戦の前半、自身の持つ最年長得点記録を更新する先制ゴールを決め、喜ぶ横浜Cの三浦知良(中央)=2017年03月12日、ニッパツ(写真=時事通信フォト)【拡大】
最後に(4)禁欲主義です。これはたとえば、仏教に影響を受けたドイツの哲学者ショーペンハウアーの幸福論や、ヘレニズム期のストア派の立場です。いずれにしても我慢によって心を落ち着かせるもので、快楽主義やタオの思想とは真逆です。
この基準に従えば、我慢して欲を抑えることで幸せになれるわけです。ちなみに、禁欲主義者のことをストイックと形容しますが、これはストア派から来ている表現です。
4つの哲学から幸せを考える
さて、ここで以上の4つの基準を具体的な例に当てはめて考えてみましょう。
事例1 スター選手の現役引退VS生涯現役で頑張る
レスリング吉田沙保里さん(36)のが現役引退を表明しましたが、まだまだやれそうな感じがして衝撃的でしたよね。一方、世界最年長のプロサッカー選手である三浦知良さん(51)のように、生涯現役で頑張っている人もいます。いったいどちらが幸せなのか?
(1)の功利主義からは、引退したほうが活躍できるかどうか、もっというと儲かるかどうかで幸福が決まるということになります。(2)の快楽主義からは、納得のいくプレーができないと満たされないというのなら、引退するほうが幸せなのかもしれません。(3)のタオの思想からは、あるものに目を向けるなら、今できる範囲でのプレーに納得することで、幸せになれるのではないでしょうか。(4)の禁欲主義からは、悪あがきせずに引退したほうが幸せになれるでしょう。
事例2 今の会社に居続けて出世するVSマーケットバリューを高めるためのスキルアップ
事例2はキャリアについてです。ビジネスパーソンは常に向き合うテーマでしょう。