商談で、組織マネジメントで、4つの性格にどう対応するか
さてでは前回同様 、上司の皆さんとして実際にこれを商談で、あるいは組織マネジメントでどう使うかについて見てみましょうか。
まず、エクスプレッシブタイプとのコミュニケーションですが、エクスプレッシブは発言内容が直観的に変わる傾向にあるところが要注意です。これは必ずしも性格がいい加減という訳ではなく、新しいことに関心があるため意見が変わりやすいのです。とは言え、こちらとしてはコロコロ意見や判断を変えられても困りますよね。重要な方針などは変わる前に言質をとっておき文書化する、契約など重要なことは気が変わらないうちに済ませるというような工夫をするとうまくいくでしょう。
また、話を聞いてもらいたいスタイルなので、聞くことに集中しましょう。「ガッとやってさ」「ドーンと行こう」など、擬態語が多く理解に困ることもあるでしょう。ニュアンスを受け取ってあげられるときはまあいいですが、確認が必要なときには「具体的には?」「分かりました。こういうことですか?」と確認しましょう。気持ち重視で付き合ってあげられるときには、ノリで対応するのが良いでしょうね。
次にドライビングタイプとのコミュニケーション。ドライビングは感情を抑える傾向があります。このスタイルには同じく、こちらも感情を抑えた対応が好まれます。合理的な考えの持ち主なので、会話は論理的に進めること。結論から先に伝え、そのあと理由、具体例といったように順序立てて話していくのが良いでしょう。
ドライビングにはアイスブレークなど一切不要。無用な前口上を話し始めると、「時間がないので、手短に説明してよ」と言ってくるでしょう(苦笑)。端的に、結論から会話することです。具体的に、背景・理由も添えて話すこと。
打ち合わせや商談などで望ましい結論が出そうにないと、「もう、いいよ」と打ち切り、突き放すのもドライビングの特徴。このとき一度で折れて撤収してはもったいないです。相手は言い方がストレートなだけで、必ずしも言ってるほどNOでもなかったりします。「もう一度チャンスをください」など、リベンジ魂を示すと結構見込むのもドライビングの面白いところで、負けん気を高く評価する傾向がある人ですから、諦めないで!
今回の社長を目指す法則・方程式:
デビッド・メリル「Social Style(ソーシャルスタイル)理論」