ソフトバンクは11日、ロボット制御用基本ソフト(OS)「V-Sido(ブシドー)OS」の販売とロボット開発支援事業に参入すると正式発表した。昨年7月に設立したアスラテック(東京都港区)の資本金を1000万円から1億6000万円に増資し、営業活動を本格展開する。
ブシドーOSは、リアルタイムにロボットの動きを指示でき、急な衝撃や不安定な足場でも倒れにくい安定性を備えているのが特徴。汎用性が高く大きさや形状、用途を問わず、多様なロボットの制御に利用できる。
ブシドーOSはロボット開発会社向けにライセンス提供するほか、ブシドーOSを組み込んだマイコンボード「ブシドーコネクト」を外販する。ブシドーコネクトの出荷時期は年内が目標で、価格は1万円以内を想定している。
開発を担当したアスラテックの吉崎航チーフロボットクリエーターは「いろいろなメーカーのロボット造りを支援して、ロボットと人間が共存する社会を実現したい」と話し、ロボット用OSの分野でトップシェアを目指す。
記者会見では、ブシドーOSを組み込んだコンセプトロボット「アスラC1」を披露。2足歩行や安定性をデモンストレーションした。
ソフトバンクは5日に仏アルデバランが開発した人型ロボット「ペッパー」を発表しており、今後はブシドーOSとの連携も視野にグループでロボット事業に本腰を入れていく方針だ。