【必読!中国ビジネス】第20回 「日本駐在員の労務問題」(2) (1/4ページ)

2011.9.5 05:00

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 ■法令出ても実施されない場合がある

 今回は2009年に大連の日系企業で問題となった「出向者(駐在員)のPE認定」について解説します。

 PE(Permanent Establishment=恒久的施設)とは、租税条約・国内法により定められている課税上の概念で、中国に現地法人や駐在員事務所を持たない外国企業が出張などで中国で事業を行う場合に事業活動を行う組織とみなして課税する制度です。

 従来、中国に現地法人を持たない日本法人が日本人を出張で派遣して事業を行う場合などに、PEと認定されて課税されるケースが一般的であり、中国の現地法人に出向している日本人は現地法人と雇用関係があるためPEではないと理解されていました。

 ◆税務局から納付要請

 ところが、大連では09年に「現地法人駐在員の給与を日本本社が負担している場合や、現地法人から日本本社へ立て替え給与を送金している場合はPEに該当する」との見解が税務局から出ました。日系企業が多く入居するMビルの日系現地法人も個別に税務局から呼び出され、こう指導されます。「現地法人への出向者についても現地法人が給与を全額負担していない場合は、すみやかに個人所得税のほか、営業税、企業所得税(PEに該当した場合に課税される税金)も納税すること。すでに同じビルで納付している日系現地法人も多い」