日本のテレビ存在感薄く 家電見本市「CES」 有機EL、裸眼3Dなど海外勢が攻勢 (1/2ページ)

2012.1.11 22:07

 【ラスベガス(米ネバダ州)=古川有希】米ラスベガスで10日開幕した世界最大規模の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」は、テレビ市場を席巻する韓国勢が有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)などの新機軸を打ち出し、中国市場首位の海信集団(ハイセンス)も裸眼3D(3次元)テレビを参考展示した。先行する韓国勢、猛追する中国勢に対し、テレビが「お家芸」だった日本の存在感は薄い。

中韓が存在感

 ハイセンスのブースに、メガネなしで3D映像を楽しめる56型の裸眼3Dテレビが登場した。画像の立体度合いなど完成度は高い。

 東芝などが商品化で先行してきた裸眼3Dテレビに、早くも追いつこうとしている。ハイセンスは昨年3月に日本市場でテレビ販売を始めており、「販売は好調。今年は冷蔵庫も投入したい」(アジア地域責任者)と攻勢を狙う。

 会場内でもっとも注目を集めるのは、韓国サムスン電子とLG電子が公開した世界最大の55型有機ELテレビで、両社とも年内の市場投入を表明する。省エネ性が高く画質も鮮明な「ポスト液晶テレビ」だ。とりわけLGの展示品は段ボール紙程度の薄さ4ミリで、「理想の壁掛けテレビ」(幹部)とアピールする。