なぜ日本企業は劣勢なのか 大学生が世界で見た「勝てないワケ」(上) (2/3ページ)

2012.3.25 12:00

学生たちにインタビュー=2011年(獨協大学の有志学生記者、金田隼人撮影)

学生たちにインタビュー=2011年(獨協大学の有志学生記者、金田隼人撮影)【拡大】

  • 学生たちにインタビュー=2011年(獨協大学の有志学生記者、金田隼人撮影)
  • 学生たちにインタビュー=2012年(獨協大学の有志学生記者、金田隼人撮影)
  • 学生たちにインタビュー=2011年9月2日(獨協大学の有志学生記者、金田隼人撮影)
  • スペイン・バルセロナにあるサクラダファミリアにて=2011年11月26日(獨協大学の有志学生記者、金田隼人・本人提供)
  • ヨルダン大学日本語学科の学生たち=2011年10月28日、ヨルダン(提供写真)

 このプロジェクトは、世界の大学へ出向き、大学生たちが描く夢を直接、聞き取り調査をするというものだ。今年(2012年)も、昨年と同様に数多くのスポンサー企業や学生団体の支援、協力を得ることができた。経済界の著名人たちの応援メッセージもいただき、2011年8月30日、半年間の世界一周大学巡りの旅に出発した。

 日本からアジア、中東、ヨーロッパ、アメリカ東海岸、中南米、アメリカ西海岸の順に、23カ国50の大学を訪ねた(ルート図を参照)。各国の大学訪問では主に、日本語や経済・経営を学ぶ学生、教授に会い、インタビューを行った。

 このほかにも、大学のキャンパス見学や講義の聴講もさせてもらった。日本語学科ではなんと、にわか日本人講師として飛び入りで授業をする機会にも恵まれた。事前に大学側に面会の予約を入れることもあったが、キャンパスに飛び込んで見ず知らずの学生に声をかけたりもした。そこでは最初の問いの答えとなるヒントを得た。

 トライリンガルも

 海外に出て最初にぶつかったのは言語の壁だ。基本的には、大学巡りのみならず私生活も英語で会話をするわけだが、英語圏ではない場所は通じないこともある。それでも多くの学生が親切にインタビューに受け答えしてくれた。

 言語については、さまざまな意見をもらった。ベトナムでは「せっかく異国にいくのに、なぜその国の言葉をしゃべれないで平気なの? 僕だったらかなり勉強してからいく」。イタリアでは「日本人は謙遜し過ぎだ。英語をちゃんとしゃべれるのに話せないと言う」。言語の習得に関しては、お国柄によって認識の違いを感じた。