娯楽業界のトップ企業が、経営不振にあえぐ「バブルの塔」の再生に動き出した。セガサミーホールディングスは、宮崎市の大型リゾート施設「シーガイア」を運営するフェニックスリゾートの買収を3月末に完了した。だが、パチスロ機で約3割のトップシェアを誇るセガサミーも、ゲームセンターを除く娯楽施設の運営経験は乏しく、大型複合リゾートの運営は未体験だ。投資ファンドも見放し、セガサミー自身も「いばらの道」と認めるシーガイアの再生。買収の狙いはどこにあるのか。
カジノ参入前向き
「アジアナンバーワンのリゾート施設を目指す」
3日にシーガイアで会見したセガサミーの里見治(はじめ)会長兼社長は、今後の目標や経営改善策の一端を披露した。
「シェラトン」ブランドのホテルや、日本屈指のプロゴルフ大会「ダンロップフェニックストーナメント」など、既存の施設やイベントを存続するほか、シーガイアの象徴で閉鎖中の世界最大級の屋内プール「オーシャンドーム」は、半年をかけて再活用の道を探る。