SLS、90店で配信事業拡大 ボウリング場1000画面広告

2012.4.6 05:00

 レジャー施設向け情報システムを手掛けるスポーツレジャーシステムズ(SLS、大阪市浪速区)は、ボウリング場の映像表示装置(スクリーン)に企業広告を流すプロモーションサービスの拡大に乗り出す。その一環で、「Scria(スクリア)」というブランド名をスクリーンメディアに付けた。2012年度は、1億2000万円の売り上げを目指す。

 広告配信の舞台として生かすのは、アミューズメント施設を全国展開するラウンドワンのボウリング場。これまでSLSは、自社のサーバーから、88店舗のスクリーンに広告などの各種映像を配信してきた実績をもつ。

 ラウンドワンは、今月中に東京都江東区と大阪市中央区に出店する計画で、新設2店舗を含めると90店舗が配信先となる。これを機に、今回の「スクリア」ブランドを立ち上げた。

 実際に広告映像を放映する装置は、ボールが転がる床「レーン」の上部にあるスクリーン。その大きさは、最大で横3.40メートル、縦2.55メートルだ。

 88店舗のスクリーンを合算すると約1000画面に達し、広告の出稿企業は、その全スクリーンに自社広告を一斉配信できる。スクリーン使用料は、1週間の放映で100万円から。

 企業広告の選択肢は、デジタルサイネージ(電子看板)や劇場内広告などへと広がっている。こうした中でSLSは「広告への接触時間の長さ」で差別化を図る。ボウリングで遊ぶ1グループ当たりの時間は平均で2時間。ゲーム中は、ほぼ全員がピンが並ぶ位置を凝視するため、自然と広告映像が視野に入ってくる。

 これらを武器に、若年層に自社商品を訴求したいエンターテインメント企業やスポーツ飲料メーカーなどの広告配信需要に応えている。