ガスエアコンはいいことずくめ? 使用電力は通常エアコンの150分の1

2012.5.1 09:25

 ガスを燃焼させたエネルギーで冷暖房を行う「ガスヒートポンプ(ヒーポン)エアコン」に注目が集まっている。消費電力が通常のエアコンの150分の1にとどまるうえ、国が機器代金と工事費の一部を助成する制度が継続されたためだ。大阪ガスは電力需給が逼迫(ひっぱく)する今夏に向け、昨年度比12%の販売増を目指す。

 普通のエアコンは電気モーターでコンプレッサー(圧縮機)を回して冷暖房を行う。これに対しガスヒーポンはガスの燃焼エネルギーを動力にして圧縮機を回す。このため電気を使うのは制御系や排気ファンなどの一部だけになり、使用電力は通常のエアコンの150分の1程度になる。

 大阪ガスは23年度の設置目標約42万キロワット(冷房能力)を順調に消化。ガスヒーポンと他のガス冷暖房システムを合わせ、これまでに累計約1410万キロワット(冷房能力)分を設置し、電力のピークカット効果は約400万キロワットに上る。原子力発電所4基分に相当し、節電効果は大きい。

 このため、国が平成23年度に始めた補助金制度は24年度も継続。23年度の予算の一部が24年度に繰り越され、ガスヒーポンをはじめ高効率のガス空調設備を導入する場合に、機器代金と工事費の8分の1を国が補助される。

 初年度に取得原価の30%を減価償却できる優遇税制もあり、導入する際の資金負担はさらに軽くなる。機器の設置には1千~2千平方メートル以上の敷地が必要で、オフィスや工場、病院などが対象になる。

 また、大ガスはガス料金を一般家庭用と比べ75%前後に割り引くほか、保守契約で不具合のチェックなど遠隔監視も行い、導入促進を図る。

 関西電力管内は今夏、最大で19・3%の電力が不足するとされている。大ガスは、夏場に電力使用が増大する業務用空調にガスヒーポンエアコンを普及させることで、節電に貢献したい考えだ。夏場のガス需要拡大も狙う。


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