NTTドコモは11日、加藤薫取締役常務執行役員(60)が社長に昇格し、山田隆持社長(63)が取締役相談役に退く人事を内定した。6月19日に開く株主総会後の取締役会で決定する。4月中旬に明らかになったNTTグループ経営陣刷新の一環。
加藤氏は移動体無線技術の専門家で、実質的に初のプロパー社長。日本航空の御巣鷹山墜落事故の際には、開発途上の可搬型基地局やショルダーフォンを担いで登り、現場の通信確保に汗を流したことで知られる。
加藤氏は同日の会見で「スピード&チャレンジ、特にスピード感を大事にして変革に取り組みたい」と述べ、スマートフォン(高機能携帯電話)の一層の普及や総合サービス企業へのアライアンス推進に取り組む考えを示した。
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加藤薫氏(かとう・かおる)名古屋工大院修了。1977年日本電信電話公社(現NTT)入社。2007年6月NTTドコモ関西常務、08年6月取締役常務執行役員。大阪府出身。